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Voice of Japan 08 archtype
日本のサステナブルは砂上の楼閣!? アーキタイプ編

4つのアーキタイプ

前回のこちらの記事では生活者にとって日本のサステナブルという言葉が砂上の楼閣のように写っていること、また砂上の楼閣を突破する新しいサステナブル表現(Communication X)の可能性を明らかにしました。

一般的にサステナブルに対しての反応を見ると、例えばオンライン上では熱量が同じグループ同士か、逆に対極のぶつかり合いかに分かれています。今回は調査を通して、サステナブルという文脈における生活者アーキタイプを更に細かく分解することができたので詳細に触れてみたいと思います。

(※アーキタイプとは:一定の精神的反応を示す特有の集団的属性。心理的な生活者像)

まずはどのようなアーキタイプがあるのかこちらをご覧ください。

Obedient Activist:従順な活動家

罪悪感がサステナブルな活動の後押しになっているのも否めませんが、主体性があり企業のメッセージをそのまま受け入れる従順なタイプです。

『詰め替え製品を使うようにしていますが、詰め替え用のない製品を使っているときに何か罪悪感を感じてしまうこともあります』(60代 女性)

Energetic Vocalist:精力的な発言者

企業のサステナブルな活動を悲観的に感じ強い不満があり、偽りに対する怒りを感じていますが、強い正義感の持ち主です。

『(サステナブルを謳っているブランドについて)実際に意味があることならいいが、ほとんど偽善だと思うし企業は流行りだからやっているだけだと思う。こんなことをやっているのは日本だけだと思う』(30代 男性)

Cool Philosopher:冷静な哲学者

他人の言動には興味がないので一見冷めているようにも感じますが、意志が強く日常生活において自分の考えを大事にするので、時代の変化に動じず風潮に流されません。

『(偽善的なサステナブル活動に対して)特に不満はない。嫌なら見ない協力しない等、その取り組みに参加しなければよいだけの話だし・・・』(40代 女性)

Relaxed Liberalist:穏やかな自由人

楽天的なので見方によってはわがままに感じるかもしれませんが、サステナブル活動をするうえで自由きままにワクワクすることを大切にしているので心に余裕があります。

『(サステナブルという言葉が横行していることに関して)特に気にしていなく(自然にやっている)ので疲れは全くないです。むしろ楽しみながらやっています』(50代 女性)

Communication Xとの親和性

4つの生活者アーキタイプと、これまでよく見られたサステナブルにおける表現二つ(Fact Based:サステナブル活動をすることによる地球への影響をデータで提示、Marketing Based:サステナブル活動をすることによる生活者へのメリットを訴求)に対する代替えとしてブランドの弱みという特性を織り込んだCommunication Xの親和性をご紹介します。サステナブルな未来への1ヒントとなれば幸いです。

3つのサステナブル表現に対する生活者の反応を分析したところ、弱みが強みとなることを前回の記事では述べました。そして完璧な人間がいないのと同じくサステナビリティのために無理に完璧なブランドに見せず、ブランド自体が持続可能であるためにできることできない事をはっきりさせることが重要であることを強調しました。ではブランドは生活者のうちどのアーキタイプに着目してこのようなコミュニケーションを行うべきでしょうか。

Communication X が3つのサステナブル表現の中で他2つと同等もしくはそれ以上の評価を得ましたが、その上で4つのアーキタイプのうちObedient Activist(従順な活動家)に対して最も良い反応がありました(Fact Basedが24%、Marketingが14%、Communication Xが50%)。

Obedient Activist(従順な活動家)に属する方のコメントをいくつかご紹介します。

『利用者の気持ちに寄り添っていることが良く分かる。お店側として少し弱気すぎるかもと思われる姿勢だが、美味しく味わってほしいという気持ちも伝わり、印象は良い』(50代 女性)

『嫌みもなく普通に話しかけてくる感じで共感できます。そしてさり気無く店の方針を打ち出し、柔らかに無理なく協力を要請しているのがとても好印象に思える』(60代 男性)

Communication Xと4タイプで最もサステナブル活動量が多く従順なObedient Activist(従順な活動家)との親和性の高さから、「ブランドの弱み」を最大限活かすヒントが見えてきました。Communication XとObedient Activist(従順な活動家)の掛け算は、日本のサステナブル文化を進化させる原動力になるのではないでしょうか。是非参考にしていただき、今後のブランドコミュニケーションに活用してください。


クリエィティブグループ・デザイナー
山崎大作

グローバルITブランドの営業経験を経てデザイナーに転身後、制作会社にて主に中小企業のグラフィック開発に携わる。その後フリーランスとして自身のブランド運営を行いながら、国内SaaSスタートアップと組んでブランド開発に従事し、広告制作、パッケージデザインやサービス設計など多岐にわたる領域を経験。2022年インターブランドに参画。