
ソーラーフロンティア
太陽光発電という
新たな価値を創りだす想いを
ブランドに込めて、未来へと紡ぎ続ける。
太陽光発電にはその様式により「結晶シリコン系太陽電池」と「CIS太陽電池」の2つのタイプに大きく分けられます。現在主流である「結晶シリコン系太陽電池」に比較して、「CIS太陽電池」は優れた発電特性を持つにもかかわらず、技術開発が難しく、どの企業も大量生産とコスト競争力という製品化への解決には至りませんでした。
ソーラーフロンティアは、困難と言われた「CIS太陽電池」の製品化に自社の研究開発で成功し、日本で唯一、生産・販売をする企業です。2005年の事業化以来、次々と技術革新を行い、現在では世界最大級の「CIS太陽電池」生産工場を擁するまでに成長しています。

石油などの化石燃料による環境への影響が世界的に注目される中、太陽光発電に対する需要はますます拡大しています。それに歩調を合わせ、新興国企業の参入や価格競争など市場環境は、一時代前の他産業とは比較にならない早さで変化し、ますます激化する一途をたどっています。
強い信念と情熱で、技術的に困難な「CIS太陽電池」の製品化を成功し、急成長を遂げたソーラーフロンティアでしたが、急速かつ激しい市場環境の変化に対応し、太陽光発電を世界中に広めるためには、社員一人ひとりが自分たちの目指すべき姿を共有し、一致団結をして力を発揮する必要がありました。
「強い信念と情熱で困難な課題であっても自分たちの手でつくりあげる」ソーラーフロンティアのスピリット。わたしたちインターブランドは、ソーラーフロンティアが持つこのスピリットをブランディングのプロジェクトにおいても尊重しました。具体的には、以下のような様々なプロセスにおいて、「社内キーパーソン」を巻き込みながら推進しました。法人顧客や個人顧客から見たブランド評価分析や、ブランドプロポジション(ブランドの中核概念)の策定、さらにはブランドプロポジションの内容を社員に対して理解浸透を進めていく施策展開など。インターブランドは、「社内キーパーソン」とともに、ブランディングのパートナーとしてクライアントと伴走することを心掛けました。
ブランドプロポジションの開発は、各職場からの次世代を担う若手社員が代表となり、複数回のセッションを重ねて骨子をつくりあげました。この時の若手社員の多くが、1年後のブランドプロポジションを社内に浸透させていくフェーズの先導役となる「ブランドアンバサダー」として任命されました。自分たちで骨子をつくったブランドプロポジションを、自分たちの手で職場の仲間たちに拡げていくのです。
「ブランドアンバサダー」は経営層や部門長のバックアップを得ながら、各職場においてソーラーフロンティアブランドについてディスカッションする小集団活動「ブランド職場勉強会」を何度も何度も開催しました。その開催数はブランディング開始からわずか約2ヶ月の間に100回以上も実施されました。「ブランド職場勉強会」の活動により、全ての部署や職種において同時多発にブランドプロポジションを自分ごとして捉えることが行われ、社員達の他部門に対する関心の芽生えや、自部門ができるブランディング活動を考え出すなどの成果をあげています。「ブランド職場勉強会」の活動は今後も進化をしながら、ソーラーフロンティアの自分たちの活動として続いていきます。