co-op - Japan Branding Awards - インターブランドジャパン

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組織がこれまでずっと大切にしてきた「助け合い・共創」という考え方に立ち返り、お客様に選ばれ続けるブランドになろうという想いを再確認し、お客様視点で選ばれるブランドに必要な取り組みを考え、具体的な活動に落とし込んだ活動

課題背景

年に2017創業60周年を迎えるも、前期(2014-2017年度)の中計実行期の業績は右肩下がりであった。そのため営業活動を中心に様々な打ち手を講じて業績回復を目指したが、十分な結果に結びつかなかった。また、「全労済」というネーミングでは本来伝えたい「共済(ともにたすける)」本質的な考え方が 十分に理解されていない状況であり、そもそも考え方以前に 、「全労災」と間違って使用されるなど、ブランド名をきちんと知られていないことも問題であるという経営の危機感から、世の中や組合員からどう見られているか改めてブランドと向き合うことになった。

組織体制

中期経営計画を実行していくために、新たにブランド 戦略部を新設し検討を開始した。3つの機能・課(ブランド統括課、ブランドコミュニケーション課、ブランド 推進課)の26名が内外に向けて推進リードをしている。ブランドの実行は課題に応じて部門横断で対応するなど全社活動で取り組んでいる。また、組織全体は連合会という県単位の集合体で、本部xエリアという2つの柱を重要にしており、ブランドのマネジメントにおいてもこの2つのユニットが明確に役割分担を行い連携し、実行している。

戦略・実行

経営意思としての取り組みであり、中期経営計画にもブランディングを入れ込んだ。初めに現状と課題の検証からスタートした。その結果、特に目指す方向性や提供価値の理解は内部と外部のギャップが大きく、ブランドが正しく伝わっていない状態であった。もう一方、内部では新たにブランドを見直すことに不安や懸念を抱く関係者をどう巻き込むかも課題であった、その為に「変えないために、変わるのだ」という内部スローガンを決定したことで、推進にドライブがかかり「たすけあいの輪をむすぶ」考え方が核となることに繋がった。また組織の特性も考慮し、本部xエリアで連携・フォローしながら推進実行していくことで「誰も取り残すことのない」一体感のある取り組みとして機能させることにも注力した。本体制は実行フェーズでも効果的に機能しており、サービスの品質向上などにも寄与している。昨今のSDGsの取り組み自体もこれまでのブランディングの取り組みにより親和性を感じて貰うことが出来、浸透活動では「SDGsの枠組みでいうと私たちの活動はこういうことでは︖」というアプローチで話しをすることにより、自分事とリンクして職員一人一人の理解を促進していくことができた。

活動の成果

継続的な活動により、職員の日々の行動に変化が見られ、この3年間で浸透させてきたブランドの考え方が体質化してきたことで、お客様とのタッチポイントにおける体験提供や会話の中味も変化してきた。よりお客様の課題に一歩踏み込んだ提案やコンサルテーションができるようになってきており、またこのような好事例をエリア横断で共有し、拡大していくという現象も生まれてきている。内部調査結果では職員のモチベーションも向上しており成果につながっていると感じている。事業としても、契約件数や掛金なども2年連続で前年比を上回っている。また活動の結果が見える化してきたことで、外部機関からの評価、SDGsの具体的な参考としても有識者から評価されている。

ご担当者様コメント

実行には様々なチャレンジがあったが、トップの意思x本部xエリアが上手く作用し進行することができた。しかし職員に理解してもらうことは苦慮した点である。どの様に伝えていくか検討する中で「ブランディングはお客様から選ばれる・愛される証である」という考えに帰結し、特別で新しいことに取り組もうとしているのではない、と発信の仕方を心掛けたことで自然と組織全体が必要性に関して納得感を持ってくれたと感じている。成功の秘訣としては、自分たちがブランドを好きで心から信じていることが改めて重要であると感じており、そこに届けたい想いが込められていることが肝要である。

評価コメント

ブランドの提供価値や目指す方向性を明確にするところからまず職員、そして外部へ発信するという極めてオーソドックスな取り組みを、極めてロジカル且つ自分たちの組織に合う形で実行されてきた推進方法、アプローチは外部から見ても非常に示唆深いものがあります。特に、このブランディングの成功要因は、当初の課題への打ち手の達成未達理由をきちんとレビューをし、何が課題で何が要因なのかという仮説をトップや中枢自らが立てたうえで進行している点にあり、軸としてぶれない方向性が早期にあったゆえに、多少の抵抗はあれど、推進のドライブ力を低下させることなく実行することができています。また、組織特性も考慮し、トップx本部xエリア(現場)という3つの塊をどのように動かし、移譲すべきは移譲していくかという明確な役割設定が一貫してなされているために、それぞれが各役割にオーナーシップをもってプロセスを完遂させています。ブランディングを形骸化させずに、やり抜くという臨場感に満ちており、行動力=Agilityが求められる企業への学びは大きいと考えます。

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