m? & m? Latte – Japan Branding Awards | インターブランドジャパン

Best of the Best

成熟化するヘアケア市場において、IでもYou でもないWeという第3の新ブランド創出を目指すために、今日の社会変化が、今の家族の形をどう変え、その関係性に何が求められているのかを、チームワークで見事に紐解き、独自のポジションを確立した活動

課題背景

ヘアケア市場全体がパーソナライズ化に進む中、従来の視点ではお客様のニーズを満たす商品開発は難しいと考え、「お風呂場での親子関係」と、「その時間に求められていること」を深く掘り下げることからスタート。親子で過ごすお風呂場は、お互いの日々の出来事の「語り場」であることが理想であるが、いつの間にか「作業場」となっている現状を変えるために、家族がお風呂場で語り合えるきっかけとなる商品を届けたいと考えた。また、自分のシャンプーを子どもに使ったり、子どもに使えるシャンプーを自分も一緒に使ったりという使用実態が明らかになっていき、「Iの目線」と「Youの目線」という2つの視点で商品選択をしているが、そのどちらの視点でも、ターゲットは何かしらの物足りなさを感じており、新たな第3の視点が必要とされると考えた。

組織体制

今回の新商品開発にあたり新たに部門横断のチーム編成を自主的に行い「m? & m? Latteチーム」が編成された。商品開発、全体戦略はマーティング部、プロモーションは宣伝販促部、店頭推進部、営業戦略は、営業統括部が担当するという役割分担を行う中で密にコミュニケーションをとりながら活動を推進した。

戦略・実行

テキスト ボックスブランドコンセプトは「わたしにも、こどもにも、うれしい。」と定義した。これはKracie (クラシエ)の企業ブランドが掲げる「特別な日の特別な幸せではなく、続いてゆく毎日の幸せを大切にするあなたのために」という想いを念頭に、ブランドコンセプトを定義した。現在家族で使うシャンプーの選択肢が、自分目線(I)か、子ども目線(You)しかない中、第3の視点(We)としてシェアすることの幸せ・お風呂場コミュニケーションの復活を目指した。その想いを起点に、ブランドストーリーを作成し、ユーザーに寄り添った商品内容、デザインパッケージに落とし込んだ。広告宣伝、店頭展開においては、チーム全員が共通のありたい姿をもってブランドの想いをつないでいける様にブランドメッセージ・世界観・トーン&マナーをまとめたブランドガイドラインを作成した。また、ファミリーセグメントにおけるブランドの立ち位置を明確に差別化するため、「2人のレディーを美しく。」というコミュニケーションメッセージを軸としてマルチなタッチポイントを活用する施策を継続的に展開してイメージ構築を行った。

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活動の成果

活動成果としてKPIで設定した「配荷目標」「ターゲット認知率」に関しては計画対比約120%と大幅達成、「リピート率」においても、計画を達成し、NBブランド内でもNo.1(クラシエ調べ)を獲得。結果、計画対比は、売上で107%、利益で125%とビジネスの観点からも大きな成果を上げるに至った。プロダクトデザインでは、2020年にはRed dot design awardにてパッケージングデザイン賞を受賞し、日本パッケージデザイン大賞2021においてトイレタリー部門金賞も受賞した。社内においては、各部署の縦割りの組織体制を超えて、「ブランドとしてお客様に対して何ができるのか?」を追求する意識が芽生え、チームとして施策を計画・実行する気運が根付き始めていることも大きな成果である。

ご担当者様コメント

これからも、お風呂場での親子コミュニケーションの活性化を目的の中心に据えることを維持しながら、様々なタッチポイントでの親子のブランド体験を深掘りすることでお客様の共感を高めていきたいと考えています。また、現在のヘアケアのみならず、スキンケアなどの新しい領域にも挑戦を行う話も出始めています。まだ発売してから2年と短いブランドですが、ゆくゆくは世界中のママたちに選ばれるブランドになりたいと思っています。数十年後に大人になりママになった子どもが、自分の子どもとも一緒に使いたいと思えるようなブランドに育てていける様に挑戦し続けたいです。

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評価コメント

メーカーとして何を作りたいかではなく、あくまでもユーザーである「ママと子ども」を主語に、共感獲得を中心においた活動をコミュニケーション活動全体の中で一貫性を有する世界観で展開し、様々なタッチポイントで展開している点を高く評価しました。その過程において、従来は縦割り組織のリレー方式で行われていたブランディングを、今回の活動を通して部署を横断した「ONE TEAM」として取り組める様になったことも成果につながったと考えます。そして今回の成功が、全社の考え方として、これまでのブランド育成におけるそれぞれの役割に対する個別最適なアプローチの仕方を考え直し、行動に移すことを可能とした意識改革にもつながった点についても評価いたしました。

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