マツダ - Japan Branding Awards - インターブランドジャパン

Best of the Best

全社で進める部門横断での「ブランド価値経営」にこだわり、これまでの考え方から社員の発想を大きく転換させる意識改革と行動変革を実現させた日本発グローバル企業における活動

課題背景

業界の常識を打ち破るような技術・商品を生み出すDNAを持ちつつも、大手と同様に販売台数の増加に依存する戦略を取っていたMAZDAは、価格競争による消耗戦に陥り、ブランド価値が低下し、経済動向や為替などに大きく影響される不安定な経営状況となっていた。そうした状況において、企業存続のため、単なるシェア拡大・規模だけを追求する考え方から決別して発想を大きく転換し、経営方針の抜本的な見直しや全社をあげた意識改革・行動変革を図るためのブランディングを開始した。

組織体制

当時の社長がプロジェクトオーナーとなり、2009年よりマネジメントによる部門横断のビジョン策定チームを発足、この部門横断のプロジェクトチームは、現在まで引き継がれている。また、商品・技術コミュニケーション戦略は、販売・マーケティング・広報部門・R&Dの主要部門のマネジメントが月例で討議し、全社一体となった活動に寄与している。
またビジュアル表現においては、マーケティング部門とデザイン部門が協力して考え方をまとめ、クリエイティブ要素の開発を行っている。
同時に海外主要市場のメンバーと密に連携し、北米・欧州・日本など各市場においても一貫したブランド活動とブランド表現を推進する体制を構築している。

戦略・実行

「我々が何故存在するのか?」「どのように唯一無二の価値が提供できるのか?」というテーマを討議。その結果、広島という地域に根差した独自の歴史や文化、先人が築いてきた様々なチャレンジや成果に根差し、MAZDAブランド独自の価値を定義した「コーポレートビジョン」を策定し、MAZDAの経営哲学の中心に位置づけた。そのコーポレートビジョンを実現するために、全ての業務を再構成していく「ブランド価値経営」という活動を全社一丸で推進している。
ブランドの考え方・志の表現手法を規定した「ブランドガイドライン」を開発。全社レベルでブランドを理解し、あらゆる事業活動の基軸となるものとした。
世界各国グローバルの幹部社員が一同に集まり、トップマネジメントから直接「ブランド価値経営」の決意を伝え、その決意を各部門・各国拠点に価値として伝達する「インサイドアウト活動」を展開。また全社員を対象に体験型トレーニング「人馬一体トレーニングアカデミー」も実施。MAZDAのクルマの良さ・美しさ、「人間中心のクルマ」であることを社員自らが実感して表現するなど、それまでのスペック重視の活動からの脱却を図っている

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活動の成果

World Car of the Year受賞(2016年)、日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞(2015年-2016年)、US News「Best Car Brand」賞を2017年から2019年まで3年連続で受賞。
世界各国リージョンでの顧客体験・ベストプラクティスを随時アップデートし、ローカルで共有・活用を継続した結果、再購入率・ブランド体験・各種第三者評価などのKPIで、着実に評価を上げている。

ご担当者様コメント

一部の部門だけでなく社長自ら宣言し、全社一丸となって、各部門、各国においてインサイドアウトでプロジェクトを継続、MAZDAの考え方を業務に置き換え活動しているのが特徴です。今後もMAZDAらしく独自のアプローチで「日本らしさ」を表現しながら、これからも選ばれ続けるブランドでありたいと思っています。

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評価コメント

2019年現在もなお、経営層がブランド価値経営を掲げ、経営数値の設定を含めてブランドを磨くことに全社をあげて注力し続けています。目指すべき姿を明確に定め、それをグローバル従業員・販社へと伝えるために、情報の見聞きだけでなく、実際に製品を体験し、本社や工場を訪問し、開発者と直接話しをし、同僚と議論をしながら自ら考えるなど、様々なアプローチで情熱を醸成する取り組みにより、一貫したブランド体験の実現に繋がっています。
また、長期に渡るブランド価値経営により、ブランド重視の考えが深く根付き、明確なKPIの設定、PDCAサイクルが機能し、ブランド価値や販売価格の向上につながっています。
日本のグローバル企業において、ここまで長期に渡る経営のコミットと全社浸透から具体的に世界で賞賛される商品・サービスを始めとしたブランド体験の実現をしているケースは稀有であり、高く評価に値すると考えます。

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