Resona株式会社りそなホールディングス取締役兼代表執行役社長 南 昌宏 様 | インターブランドジャパン

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Resona

南 昌宏 様

株式会社りそなホールディングス
取締役兼代表執行役社長

Best Japan Brands 2023
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

貴社の経営において、ブランドはどのように位置づけられていますか。またそのために、活動の責任者や、必要な部署(事業部門、等)の巻き込み、リソース配分をどのように行っていらっしゃいますか?

ブランドとは、お客さま一人ひとりの心の中にあるもので、りそなグループが最も大切にしているものを、全身全霊をかけて、追い求める先に育まれるものだと考えています。 我々は2003年の公的資金注入後、「銀行」という枠を超えた金融サービス企業への転換を目指し、様々な変革に挑戦してまいりました。そして、「お客さまの喜びが、りそなの喜び」という変わることのない価値観をベースに、お客さまになりきり、お客さまをより深く知り、その想いに共感しながら、ともに成長することを目指しています。 我々が信じるブランドを根底から支えるものは「人財」です。従業員一人ひとりの成長が、りそなグループのブランドを高めていくための原動力です。だからこそ、人財に投資し、3万人の全役職員の強い思いと行動をもって、「りそなブランド」を進化させていきたいと思います。

ここ数年、企業と顧客・社会との繋がりや関係構築が重要視されていますが、貴社の事業やブランドの成長のために、どのような点に注力した取り組みを行っていますか?

りそなグループは、「お客さまのこまりごと」「社会課題」の解決を起点に、すべてのビジネスを考え抜くことを出発点としています。時代の変化とともに、お客さまのニーズは多様化・高度化・複雑化の一途を辿り、社会課題も常に変化し続けています。 こうした変化を最大のビジネスチャンスと捉え、自らいち早く変化に適応することで、お客さまに役立つコンサルティング能力、ファイナンス力等のさらなる強化に取り組んでいます。 そして、「持続可能な社会への貢献」と「りそなグループの持続的な成長」が共鳴するその先に、りそなグループが目指す「リテールNo. 1」の実現があると考えています。

グローバルでも成長しているブランドは、業界に縛られない価値提供を通じて、新たな顧客獲得を実現しています。今後、貴社においては、既存の「中核事業」を梃に、どのように事業・ブランドの成長につなげようと考えられていらっしゃるか?お聞かせください。

ブランド力の高い企業には、一般的に組織にも個人にも躍動感、ワクワク感が宿っています。既成概念や過去の成功体験を越えて、お客さまとともに新しい常識を見据えているからこそ、組織も個人も、そしてお客さまも前向きになれる。そして期待を超える商品・サービスが、さらに次への期待を高めていく好循環を創り上げていくのではないかと考えています。 我々も、決して失くしてはならないものを大切にしながら、「内」に閉じるのではなく、「外」に開くことで、新しい化学反応を起こしながら、これまでになかった価値を生み出していきたいと考えています。そして、お客さまから、「りそなグループ」なら、何かやってくれるのではないかというワクワク感、期待感を持たれるような存在でありたいと思います。

ブランドの活動を成果に結びつけるためには、「意味ある行動を起こす」ことが不可欠です。貴社においては、ブランドに基づく企業のカルチャーづくりや社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?

従業員一人ひとりが「ブランドとは何か」「お客さまのために何ができるか」を考え続けるとともに、具体的に踏み出す一歩がお客さまの心を動かし、結果として、お客さまからの信頼と評価、そしてさらなる期待につながっていくという好循環を作り上げることが重要です。 りそなグループでは、ブランドの社内への浸透、従業員のモチベーションアップやエンゲージメント向上を目的として、以下のような取り組みを行っています。

●「りそなブランド表彰制度」
りそなブランド強化に貢献した好事例を表彰する社内制度。一人でも多くのお客さまに「満足を超える感動」をお届けすること、そして社内の褒める文化の恒常化を目的に2006年にスタートした取り組み。
●「RESONA魅力発信プロジェクト」
従業員の有志メンバーがりそなの魅力の発信力強化に取り組むプロジェクト。メンバーはブランドアンバサダーとして、りそなの魅力を社内外に伝播させるために、各種本部施策への参画や、効果的に伝えるための議論等を行う。
●「りそなブランドブック」
全従業員に向けて、ブランドとは何か、「りそなブランド」の実現のために何をすべきかを解説するための冊子。ブランドについて考え、議論ができるように工夫し、従業員一人ひとりがブランド体現者となることを後押しする内容としている。

今後、さらなる事業・ブランド成長に向けて、どのような新たな取り組みをされようとお考えですか?

これまでの常識や価値観に過度にとらわれることなく、新たな挑戦を歓迎するりそなグループの「変革のDNA」を次世代に伝承しながら、既存ビジネスの「深掘」と、新たなビジネス領域への弛まぬ「挑戦」を続けていきます。 りそなグループにとって、2023年は「りそなショック」から20年の節目の年となります。「お客さまの喜びが、りそなの喜び」という、失くしてはならない大切な価値観をベースに、時代を先取りする「新たなりそなグループ」を、3万人の全役職員と共に創り上げていきたいと思います。

Brand Value Chart

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