OMRONオムロン株式会社執行役員常務グローバルインベスター&ブランドコミュニケーション本部長兼 サステナビリティ推進担当井垣 勉 様 | インターブランドジャパン

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OMRON

井垣 勉 様

オムロン株式会社
執行役員常務
グローバルインベスター&ブランドコミュニケーション本部長
兼 サステナビリティ推進担当

Best Japan Brands 2023
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

貴社の経営において、ブランドはどのように位置づけられていますか。またそのために、活動の責任者や、必要な部署(事業部門、等)の巻き込み、リソース配分をどのように行っていらっしゃいますか?

多様な事業をグローバルに展開する当社にとって、ブランドはステークホルダーをつなぐ求心力であると同時に、社会に提供する価値の証明でもあります。当社では、ブランド価値は企業価値に直結するものとして、中期経営計画の戦略目標に据えています。各事業がそれぞれの戦略に基づいて事業ごとにブランドマーケティングを展開していますが、私が担当役員として、全社の活動を統括しオムロンブランドとしての一貫性を守っています。

ここ数年、企業と顧客・社会との繋がりや関係構築が重要視されていますが、貴社の事業やブランドの成長のために、どのような点に注力した取り組みを行っていますか?

当社は昨年4月に新長期ビジョン「Shaping the future 2030(SF2030)」を発表しました。SF2030では、今後10年間の社会変化を見据えて、当社の事業を通じて解決する3つの社会的課題を掲げています。このビジョンの実現には、当社が目指す社会的課題の解決に共鳴し共創してくださるパートナーの存在が不可欠です。したがって、社会的課題の解決に挑戦する社員の姿をナラティブに発信することで、社外に共鳴と共創の輪を広げることに注力しています。

グローバルでも成長しているブランドは、業界に縛られない価値提供を通じて、新たな顧客獲得を実現しています。今後、貴社においては、既存の「中核事業」を梃に、どのように事業・ブランドの成長につなげようと考えられていらっしゃるか?お聞かせください。

SF2030では、既存の4つの主力事業ドメインで3つの社会的課題を解決することで成長を実現させます。そのために当社は各事業での「価値の作り方」そのものを進化させていきます。具体的には、コンポを中心とした「モノ」だけではなく、「モノとサービス」を組み合わせた新たな価値の実現にパートナーとの共創で取り組みます。例えば、制御機器事業におけるコンサルティングサービスやヘルスケア事業における遠隔診療サービスなどです。

ブランドの活動を成果に結びつけるためには、「意味ある行動を起こす」ことが不可欠です。貴社においては、ブランドに基づく企業のカルチャーづくりや社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?

当社では「事業を通じた社会的課題の解決」を目指す企業理念の実践が、ブランド価値向上の軸となります。したがって、グローバル社員一人ひとりが日々の仕事の中で企業理念を実践できるように様々な取り組みを通じて働きかけています。そして、その成果の達成度合いについて、社員エンゲージメントサーベイを通じて評価すると同時に対話の機会とすることで、ブランドの活動が実効性のあるものとなるように努めています。

今後、さらなる事業・ブランド成長に向けて、どのような新たな取り組みをされようとお考えですか?

SF2030では、事業を通じて社会的課題を解決することで社会価値と経済価値を創出し、企業価値の最大化につなげることを狙います。そのために、長期ビジョンとして初めて経営戦略とサステナビリティ戦略を完全に一体化して財務・非財務目標を設定しました。当社は、サステナビリティ取組の推進を通じて、これからの事業成長を目指していきます。その実現に向けて、サステナビリティをリードするブランドとしてのポジションを獲得していきます。

Brand Value Chart

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