貴社の経営において、ブランドはどのように位置づけられていますか。またそのために、活動の責任者や、必要な部署(事業部門、等)の巻き込み、リソース配分をどのように行っていらっしゃいますか?
野村総合研究所(NRI)の源流は、産業経済の振興と社会への奉仕を掲げて生まれたシンクタンクにあります。もうひとつの源流は、コンピュータの高度利用の可能性を一般企業にも開放するという志を掲げて設立された野村電子計算センター(NCC)です。その2つの源流から、社会にオピニオンを発信しながら社会インフラの仕組みも創る、NRIというユニークな存在が誕生しました。
わたしたちが掲げる理念「未来創発」には、「本業を通じて社会課題に取り組み、新たな社会価値を創造する」という創業の精神が込められています。その精神を受け継いで、わたしたちは政策提言やフォーラム、書籍などを通じた発信を積み重ねてきました。それらはブランディングを意識した活動ではありませんが、数々の発信に込められた確かな洞察力の蓄積が信頼となり、結果的にブランドを創っていると考えています。