MUJI株式会社良品計画広報・IR・ESG推進部長 坂本 香織 様 | インターブランドジャパン

35

MUJI

坂本 香織 様

株式会社良品計画
広報・IR・ESG推進部長

Best Japan Brands 2023
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

貴社の経営において、ブランドはどのように位置づけられていますか。またそのために、活動の責任者や、必要な部署(事業部門、等)の巻き込み、リソース配分をどのように行っていらっしゃいますか?

無印良品の1980年、行き過ぎた消費社会へのアンチテーゼという思想から生まれました。具体的には「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」を通じて、生産プロセスを徹底して合理化することで簡潔で、十分な品質の、気持ちのいい商品を安価に提供することが、無印良品の根幹です。時代が変わってもこの思想は変わることがなく、「感じの良い社会」とはどんな社会か、「感じの良い暮らし」とはどんな生活か、という本質を、特定の部署ではなく、全社員、スタッフ 1人ひとりが、主体的に考え行動し続けることが重要だと考えています。

ここ数年、企業と顧客・社会との繋がりや関係構築が重要視されていますが、貴社の事業やブランドの成長のために、どのような点に注力した取り組みを行っていますか?

良品計画グループは、2021年9月を、第二創業と位置づけ、企業理念を再定義しました。「『人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会』を考えた、商品、サービス、店舗、活動を通じて、『感じ良い暮らしと社会』の実現に貢献すること」、こちらの企業理念に基づき、2つの活動を強化しています。ひとつは、日常生活の基本に役立つことはもちろん、環境課題・社会課題への観点から、使うことで社会を良くする商品・サービスを開発することです。もうひとつは、店舗がコミュニティセンターの役割を担い、地域の方とともに地域課題に取り組み、地域への良いインパクトを実現することです。

グローバルでも成長しているブランドは、業界に縛られない価値提供を通じて、新たな顧客獲得を実現しています。今後、貴社においては、既存の「中核事業」を梃に、どのように事業・ブランドの成長につなげようと考えられていらっしゃるか?お聞かせください。

第二創業で再定義した企業理念の実現を目指して、事業活動を行うこと、その中で、生活者の方々、地域住民の方々、株主の方々と信頼関係を築き、共創することで「感じ良い暮らしと社会」に貢献していくことが、事業成長につながると考えています。

ブランドの活動を成果に結びつけるためには、「意味ある行動を起こす」ことが不可欠です。貴社においては、ブランドに基づく企業のカルチャーづくりや社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?

社員が自発的、主体的に、未来を創ることに取り組む企業文化の醸成とエンゲージメントの向上は、最優先テーマです。エンゲージメントは、社員だけでなく、ステークホルダーの皆様に、良品計画の向かう方向に共感・参画いただくことを目指しています。そこで、これまでのコミュニケーションに加えて、経営と社員の対話、社員同士の対話、経営や社員とステークホルダーの皆様との対話の機会を大きく拡大し、それぞれの視点を経営や事業活動に生かしていくことに積極的に取り組んでいます。

今後、さらなる事業・ブランド成長に向けて、どのような新たな取り組みをされようとお考えですか?

「感じ良い暮らしと社会」の実現に向け、未来の社会に貢献する、商品・サービスを提供し続けます。

Brand Value Chart

一覧に戻る

Best Japan Brands 2023 Insight
Best Japan
Brands 2023
Insight
Brand Leader’s Interview​
Best Japan ​Brands
2023​ Interview​​