kikkomanキッコーマン株式会社執行役員 経営企画室コーポレート政策推進担当部長大津山 厚 様 | インターブランドジャパン

49

kikkoman

大津山 厚 様

キッコーマン株式会社
執行役員 経営企画室コーポレート政策推進担当部長

Best Japan Brands 2023
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

貴社の経営において、ブランドはどのように位置づけられていますか。またそのために、活動の責任者や、必要な部署(事業部門、等)の巻き込み、リソース配分をどのように行っていらっしゃいますか?

ブランドは、お客様をはじめステークホルダーの心の中に築き上げられ、商品、事業の信頼に深く関わり、持続的な成長を目指す基盤です。
2008年、①「こころをこめたおいしさで、地球を食のよろこびで満たします。」をエッセンスとするキッコーマンの約束、②スローガン「おいしい記憶をつくりたい。」を中軸に、ブランド体系を構築しました。
キッコーマンの約束に示される企業姿勢は、私たちの存在意義そのものであり、その実現に向かい、グループの各組織の所属長が、ありたい姿と具体的な施策を「組織活性化ビジョン」にまとめ、実践しています。こうした取り組みが、社員の働きがいにつながり、ブランド価値向上の土壌をつくっています。

ここ数年、企業と顧客・社会との繋がりや関係構築が重要視されていますが、貴社の事業やブランドの成長のために、どのような点に注力した取り組みを行っていますか?

創立当初から一貫して社会との関係を重視した姿勢は、経営理念や、キッコーマンの約束に継承されています。キッコーマンの約束を構成する①高品質の商品・サービスの提供,②栄養バランスに優れた食生活の提案、③食文化の国際交流、は、事業活動を通じて社会に貢献する意思を示しています。
昨今、上記実現のためにも、国内外で、レシピサイト、SNS等の活用を増強しつつ、こころとからだの健康を応援するタッチポイントの充実に注力しております。

グローバルでも成長しているブランドは、業界に縛られない価値提供を通じて、新たな顧客獲得を実現しています。今後、貴社においては、既存の「中核事業」を梃に、どのように事業・ブランドの成長につなげようと考えられていらっしゃるか?お聞かせください。

中核事業として、「キッコーマンしょうゆをグローバル・スタンダードの調味料にする」ことです。北米、欧州、アジアに続き、南米、など、順次、成長ステージを引き上げます。
卸売り事業は、北米、欧州をはじめ成長を続けています。拠点展開を進め競争力を強化していき、キッコーマンしょうゆのグローバルスタンダード化とともに、食文化の国際交流を支えます。
豆乳事業では、2015年に商品パッケージリニューアルを行ない、豆乳のもつ健康飲料としての強みと、キッコーマンブランドの持つ安定感、親しみやすさとの相乗効果も意図しております。
このように中核事業を軸に、食と健康の分野で、グローバルに事業・ブランドの成長につなげてまいります。

ブランドの活動を成果に結びつけるためには、「意味ある行動を起こす」ことが不可欠です。貴社においては、ブランドに基づく企業のカルチャーづくりや社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?

エンゲージメントは、社員の自発性・成長意欲、顧客満足に関わります。社員一人ひとりが、社会とのつながりを意識することがエンゲージメント向上につながります。
中野祥三郎 社長COOは2021 年6月就任以来、グループの所属長が策定する「組織活性化ビジョン」をベースに2022年度末までに34回にわたり、約450人と対話し、彼らに各組織でのコミュニケーションを充実するようによびかけ、エンゲージメントの向上を導いています。

今後、さらなる事業・ブランド成長に向けて、どのような新たな取り組みをされようとお考えですか?

食を通じた健康への貢献、事業活動から生じる環境負荷の低減等について、サステイナブルでグローバルな視点に基づき強化します。また、こころの健康につながる「おいしい記憶」を積み重ねられるように、世界の人々とのコミュニケーションに注力します。  

Brand Value Chart

一覧に戻る

Best Japan Brands 2023 Insight
Best Japan
Brands 2023
Insight
Brand Leader’s Interview​
Best Japan ​Brands
2023​ Interview​​