貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?
ブランドの重要性が日々増していることを痛感しています。社内のグローバリゼーションが進み、社員の8割が海外に在籍しているという状況では、自然体でアイデンティティを確立するのは難しく、社員に企業理念やコアバリューズをベースにしたブランドメッセージを意図的に発信する必要があります。
社外に対しても、お客様に世界で統一的なイメージを持ってもらうことが大切です。以前の医療機器市場においては、まず製品ありきで、ブランドは二の次でしたが、成熟した市場では単品の製品力では勝負できません。医療現場においても、また、患者さんの生活シーンにおいても、総合的な企業姿勢やアイデンティティなどが選別要素となってくるので、ブランドメッセージを的確に現場に伝え、浸透させることが重要になります。
投資家に対しては、ESGやSDGsなど社会貢献への取り組みを含めた複合的なブランドメッセージを発信していくことが大切だと考えています。
このように、戦略的な重要性を増しているブランディングを、スピード感をもって進めるためには、トップマネジメントの強いコミットメントが欠かせません。