NTT DATA株式会社NTTデータコーポレート統括本部 広報部長 小祝 篤子 様 | インターブランドジャパン

47

NTT DATA

小祝 篤子 様

株式会社NTTデータ
コーポレート統括本部 広報部長

Best Japan Brands 2022
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?

ブランドは、私たちにとってNTTデータらしさを象徴するものであり、お客様や社会へ示す約束の印だと考えています。経営陣から一般社員まで、その意識は共通しています。とくに社会インフラと言えるシステムを担ってきたバックボーンがある日本では、ブランドを持ち出すまでもなく社会的使命感は強く、社員にとってもブランドに対する価値観が深く浸透している部分があるように思います。
一方、M&Aで拡大してきた海外では、認知度もポジションも十分ではないエリアも多く、ビジネスの成長のために切実にブランドを必要とし、理念と志の共有でガバナンスの強化を望む意識は高いと感じます。グローバル展開が進むほどに、ブランドの重要性を再認識させられています。

近年、顧客起点、LTV (Lifetime Value) という概念がより重要視されてきている傾向にありますが、そうした既存顧客だけではなく将来の顧客、あるいはより幅広い生活者、社会との関係構築やそれに基づくブランドの在り方について、どのようにお考えでしょうか?

近年、企業が事業を通じて社会に貢献することを求める声が顕著になってきましたが、私たちはそのような流れとは別に、これまでも事業を通じた社会への貢献にビジネスの軸足を置いてきました。
1988年の設立以来、NTTデータの企業理念は『情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する』ことにあり、それは私たちにとって変わることのない北極星です。そのため、時代の要請に合わせた方向転換や軌道修正の必要は感じていませんが、日本よりもグローバルの従業員数が多くなったいま、理念が薄まることのないよう、改めて自身の存在価値を再認識しなければならないと思います。グローバルにもその大切さを丁寧に伝え、共有していかなければならないと感じています。

事業・ブランド成長に向けて、社員の存在がより重要になってきている中で、ブランドに基づく企業のカルチャーづくり、それに基づく社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?

NTTデータのビジネスは、ITサービスという性質上目に見えず、カタチとして捉えにくいです。お客様から実際に見えるのは社員であり、社員一人ひとりの振る舞いが、ブランド体験の良否を左右します。世界中のお客さまから「信頼」を得てグローバル市場で大きな存在感を発揮していくためには、社員にブランドの価値観を浸透させることが何よりも重要と考え、さまざまな施策を継続しています。
そのひとつが、年に1度、グローバルで開催する「Values Week」というインナーキャンペーンです。グループビジョンである「Trusted Global Innovator」、その実現に向けて大切にする価値観「Values」を年に一度再確認し、実現に向けて進んでいく姿勢を社員どうしが共有できるよう、各事業部におけるワークショップ、ビデオ教材の提供やeラーニングなど、バリエーションを持った活動を行っています。

SDGsやサステナビリティが必須課題として設定されるような時代背景を踏まえて、ブランドの存在や役割は、どのように進化・変化が求められると思いますか? ブランドのパーパスに関するお考え、取組、ご検討状況なども交えて、お教えください

わたしたちの経営理念がパーパスそのものであり、SDGsやサステナビリティについても、ずっと真摯に向き合い続けてきましたが、社会に対してその姿勢を伝える努力はあまりしてこなかったかもしれません。今までは、ビジネスとサステナビリティに対する取り組みをそれぞれ分けて考えるような、いわばBusiness and Sustainabilityとして捉える傾向もありました。最近では、Business with Sustainabilityとして、事業を通じてサステナブルな社会の実現につなげる考え方・動きが定着してきていますが、こうした姿勢を改めて外部に向けても宣言し、考え方を示す取り組みも進めていきます。

このような環境の中で、今後さらにブランド価値を高め続けていくために、どの様なチャレンジを行うことをお考えでしょうか?

ブランドの考え方、北極星はこれからも不変ですが、ビジネス環境が大きく変わり、競合という概念さえ変わるなかで、大事なものは変えずに、でも最新であり続けるためにはどうすべきか。どのようにアップデートして、時代にあった対応ができる企業になるか。それを追求することが、チャレンジだと考えています。
また、繰り返しになりますが、よりグローバルに対し浸透・強化を図っていきたいと考えています。

Brand Value Chart

一覧に戻る

Article
Best Japan ​Brands
2022​ Article
Brand Leader’s Interview​
Best Japan ​Brands
2022​ Interview​​