貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?
村田製作所は、一般生活者の方々は目にすることのないもの=電子部品を作っている典型的なBtoB企業です。私たちはこれまで、ブランドという表現こそ使ってきませんでしたが、1954年に創業者が創った「社是」が、結果的にブランドとして機能しています。
私たちは、社是の一節である「独自の製品を供給して文化の発展に貢献」することを、自身の中心価値と位置付けています。これがしっかり機能しているのは、業界の競争が激烈で、悩んだり立ち止まってしまうとき、拠り所になるものが必要だからかもしれません。目の前の利益やシェアではなく、「文化の発展」という大目標があるから、努力が続けられるのだと感じています。