事業・ブランド成長に向けて、社員の存在がより重要になってきている中で、ブランドに基づく企業のカルチャーづくり、それに基づく社員のエンゲージメントについて、どのようにお考えでしょうか?
「カルチャー変革」とは、中計で示した「挑戦×スピード」の行動パターンの定着と強化としています。そしてこれを実現するための3つのプラットフォームからなるフレームワークを作りました。1つ目は人事制度やスマートワークなど会社が提供する「働く環境」。2つ目は「社員のマインドセット」。ここではMUFG Wayとパーパスを社員に浸透させることを最重要視し、DXマインドやI&Dの醸成をグループで推進します。3つ目が「実践する機会の提供」で、支店長ポジションにもチャレンジできる公募制度、スタートアップに自ら出向できる制度、事業創造の仕組み(ビジコン)などにどんどん手があがっています。社会貢献活動もパーパス・ブランド起点で整理しています。この3つが上手く循環して「挑戦×スピード」の行動パターンが定着すると、従業員一人一人が「世界が進むチカラ」になっていきます。こうした社会価値起点でパーパスに基づいた社員のアクションに焦点を当てながらそれを社内外に発信するパーパスブランディングの強化を通じ、社員の共感・誇りを高めて、行動パターンの変革の加速につなげていきます。これがひいては、財務価値や非財務価値の向上につながっていくと思います。
この1年間、MUFG Wayおよびパーパスの浸透に向けて、トップマネジメント含む全社員が日常的に顔の見える人たちとパーパスの自分事化、自分は何を大切にし、なんのためにここで仕事をしているのか・・を語り合うことに力を入れてきました。この活動は今後も続けて会社の文化にしていくことで、更に多くの社員のアクションが見える化できると思いますし、次年度は今年度パーパスに基づき再構築した「ブランドパーソナリティ」の浸透やクリエイティブの発信を社内と社外に行っていきたいと考えています。