貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?
ブランドとは、企業や事業、サービスが、ユーザーや顧客、ステークホルダーに提供している体験全てであり、そうした体験を通じて、企業と顧客やユーザーとの関係の中で構築されるもの。昨今、それがますます重要になってきています。LINEは3.11を機に生まれ、「CLOSING THE DISTANCE」をミッションとして、人と人のコミュニケーションや、キャッシュレスというお金と人の関係、ドクターと患者の関係などを、物理的にも心理的にも近づけることで、豊かな社会の実現をめざしてきました。利益や株価も大事ですが、より本質的な価値は、一人でも多くのユーザーの共感を得てご利用いただけることです。嬉しいことに、日本で支持された私たちのミッションは、タイや台湾などグローバルのユーザーからも共感を得ています。
「CLOSING THE DISTANCE」の実現に必要なのは、WOWを見つけ、創り出し、届けることです。それによって社会構造を、生活システムを変えるきっかけになっていきたいし、それを起こせるのが、WOWの価値観であると全世界のLINER(LINEの従業員)に浸透しています。次の10年も、世の中のトレンドやステークホルダーの変化に合わせ、NAVERのほかに、Zホールディングスやソフトバンクといった新しい仲間とともに引き続きWOWを起こしていきたい。この先も、多くの方にそれぞれ最適化されたサービスを提供することで、ゲームや動画、EC、メッセンジャーなど、幅広い領域において、一人でも多くのユーザーに、1秒でも長く使っていただける存在でありたいと考えています。