貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?
コマツは昨年、創立100周年を迎えたのを機に、コーポレートアイデンティティとブランドプロミス「Creating value Together」を発表。それを踏まえたブランドスタンダードを含め、グローバルブランディングの運用を始めたところです。
弊社は1950年代に海外へ進出し、現在は140を超える国と地域で事業を展開していますが、これまでは各地域でのブランディングを優先し、任せてきた部分があります。それを可能にしたのは、「創業の精神」や「コマツウェイ」という確固とした価値観が、浸透してきたからに他なりません。しかし、日本人社員数が3割以下である現状では、グローバルブランディングは欠かせなくなってきていました。
その意味で、コマツにとってブランドとは、コマツグループ6万人を束ねる一つの戦略です。
これまで暗黙知として共有され、継承されてきた「イズム」を、包括的に整理し、形式知化することで、新しくM&Aなどで加わった会社や社員もスムーズに目指す姿を共有できるようになってきたと感じています。