貴社における経営において、ブランドとはどのような位置づけでしょうか?
ブランドは、企業の存在意義、経営姿勢、従業員の姿勢のすべてが積み重なることで成立する重要な経営資源です。当社は創業以来変わらぬ想いを「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」という企業理念(ブランドビジョン)として掲げ、挑戦を続けながら事業を通じて社会課題の解決に貢献し、社会からの信頼と期待感を高め、企業価値を持続的に向上させることを目指しています。その源泉こそがブランドであると考えています。
ブランドは、企業の存在意義、経営姿勢、従業員の姿勢のすべてが積み重なることで成立する重要な経営資源です。当社は創業以来変わらぬ想いを「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」という企業理念(ブランドビジョン)として掲げ、挑戦を続けながら事業を通じて社会課題の解決に貢献し、社会からの信頼と期待感を高め、企業価値を持続的に向上させることを目指しています。その源泉こそがブランドであると考えています。
旭化成グループは、マテリアル、住宅、ヘルスケアの3領域で幅広く事業を展開しており、日本の生活者のみなさまにはサランラップやヘーベルハウスなどの製品を通じて、企業姿勢や価値を実感していただいていると思います。しかし、これらは私たちの事業のごく一部であり、多くはBtoB事業です。生活者からは真の価値が見えにくいかもしれませんが、いずれの事業も理念に沿ったものであり、社会への貢献を自らに問い続け、進化し続けています。未来の不透明さが増す中で、必要とされ、信頼されるブランドであり続けるために、明るい未来を逞しく切り拓く企業であるという姿勢をご理解いただき共感いただけるコミュニケーションを推進し、社会の期待に応えていくブランドであり続けたいと考えています。
サステナビリティへの取組に対する社会的関心が高まる中で、ブランドの担い手として従業員の重要性は益々高まっています。当社グループはここ10年間で、M&A等により急速にグロ-バル化が進展し、従業員の多様性が拡大しています。100周年となる機を捉え、グループ全体の従業員のエンゲージメントを高めるための取組を行っていきます。5月の創業日には、当社の歴史やDNAを学び自己成長のきっかけの機会となるイベントをグローバルに各拠点で開催する予定です。今後も世界の仲間がどんなことを考え、どんなことに取り組んでいるのかを共有できる機会を継続的に提供していきます。もちろんトップもメッセージは発信し続けています。経営からのメッセージ、それを受けて活動する従業員の主体性。二つを両輪として、理念の浸透とエンゲージメントをさらなる向上を目指します。
世界中の人びとの “いのち”と“くらし”に貢献すること。先述の通り、それが旭化成の創業の理念であり、パーパスに位置付けられる概念です。理念を体現すべく、私たちは社会の持続可能性に貢献することで新たなビジネスを生み、それを高収益事業へ展開する。この二つの好循環を重視して、活動してきました。
この志を広く社会に知っていただくために、昨年、サステナビリティに対する基本方針を改めて整理した上で開示しました。今後はその方針に沿って取り組みを強化するとともに、あらゆるステークホルダーにご理解いただけるよう、コミュニケーションも強化していきます。
100年前、当社は発祥の地である宮崎県延岡で、水力発電所をつくることから事業を開始しました。水と空気と水力からの電気で、日本初の合成アンモニアの工業生産をスタート。それを肥料や繊維産業など、人びとのくらしを豊かにするための事業へと展開してきました。その水力発電所は、今も改修して運用しています。そして、当社は現在、当社の蓄積された技術を活用したアルカリ水電解装置を活用しグリーン水素の事業化に取り組んでいます。
常に未来を見据え、いろいろなパートナーと手を携えて社会に必要とされるビジネスを創出していく。創業以来続く、このチャレンジスピリッツを継承、拡大していくことが私たちの最大のチャレンジです。
前にも述べたように、100周年を機に、このDNAをグローバル45,000人の従業員と共有し、グループで働く誇りとしながら、自身の成長への意欲も喚起し、また広告活動も刷新し、ブランディングにおいても変化と進化をめざしていきます。