これからの経営において、ブランドをどのような存在として位置付けていますか?
これからは、商品・サービスそのものの価値以上に、その背景にあるフィロソフィーが問われる時代になります。とりわけ我々のように、お客様のライフタイムバリューにおいて、継続的なお付き合いをしていただくことでビジネスの持続可能性が支えられる消費財ブランドにとって、フィロソフィーを体現するブランドは、企業価値そのもの。お客様と企業を繋ぐ絆です。
今回のコロナ禍で、もうひとつ再認識したことがあります。化粧品産業は大変な苦境にありますが、その難局において我々が最優先課題としたのは「社員をどう守るか」。当社では、社員に対して「全世界がOne Shiseidoとなって、難局を乗り越えよう」というメッセージを発信し、従来以上に結束力と共感を高めることができました。ここでも、ブランドが果たす、絆としての役割は非常に大きかったと思います。