POLA株式会社ポーラ代表取締役社長 及川 美紀 様 | インターブランドジャパン

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POLA

及川 美紀 様

株式会社ポーラ
代表取締役社長

Best Japan Brands 2021
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが4つの質問に答えるインタビューシリーズ。

これからの経営において、ブランドをどのような存在として位置付けていますか?

ブランドは共感の源、様々な人が自然に居心地の良さを感じて集まってくるオアシスであり、コネクティングポイント。こんな時代だからこそ、コネクティングポイントが連鎖しあって大樹のように大きくなっていく。ブランドはそんな「共感に基づくコミュニティ」であり、この「コミュニティ化」というキーワードは、今後ますます重要になってくるでしょう。そして、そこに参加する人たちもブランドを高めてくれる存在だと感じます。
ポーラは2029年に100周年を迎えます。コロナの中で私たちは世の中に提供する価値を見つめ直し、100周年ビジョンとして”We Care More”というアクションキーワードを掲げました。私たちは単に化粧品・サービスを売る企業ではなくソリューション企業であること、今後社会に果たすべき役割を考え、一人ひとりのお客様を想う気持ちを、社会、自然、地球にまで広げるべきだと判断したのです。「私と社会の可能性」を信じてつながりあえる社会に貢献したいという壮大な想いをこめた、非常にチャレンジングな言葉だと思っています。

これからの時代を考えたときに、ブランド成長を目指すうえで、これまでと比較して変えなければならない視点、変えない視点についてお知らせください。

デジタルを使ったコミュニケーションのように、価値を届ける手段、お客様とつながる手段は変わるし、変わるべきだと考えます。これまで人と人のつながりを大切にしてきた売り場を、デジタルの場に拡張していくことが必要です。ここは時代の流れに応じて私たちも行動変容を起こしていくべきです。デジタルも人間の力の拡張だと考え、バーチャル空間の中でより多くの方と継続的な関わりをつくっていくことで、“We Care More”が実現できると思っています。
ただし、創業の想いに通じる「喜ばれることに喜びを」という思想や、「お手渡しの心」で人に接するという本質的な価値は絶対に変わることはありません。
ひとことで言うなら「【手段】は変われど、【哲学】は変わらない」。

今後、ブランド価値をさらに高めていくためには、どのようなことが大切だとお考えでしょうか?

共感の繋がり・・・ということを考えると、ブランドの姿勢や想いを体現していくことがとても大切になってくると思います。そのためにはまず、人を見つめ直すことが重要です。これからは必ずしも商品を買ってくださるお客様だけがターゲットとは限りません。すぐにお客様にはなってもらえなくても、ポーラの姿勢に共感していただいて「なんか好き」と思っていただけることがとても大事なことではないかと思います。「頭」でロジカルに考える、説明を伴う「好き」ではなく、特に強く意識せずとも「好き」という感情を持ってもらいたい。その萌芽は既にあると感じています。最近、当社の商品を購入したことがない方でも、ポーラを支持してくださったり、話題にしてくれる人達に出会うことが増え、嬉しく感じています。
だからこそ、改めて社員への浸透活動が重要です。“We Care More”を体現していくためには、インナーブランディングが重要です。“We Care More”の実現のために、社会とどう関わり、いかに感受性を磨き、行動力を持つべきかを共に考えて自分たちの行動で表していく。そんな浸透活動の実践なくして、“We Care More”の実現はありません。

今後、ブランド成長を目指し、具体的に予定されているアクションがありますか?

デジタルへの変革は勿論、新たな商品やサービスも消費者の価値観の変化によって期待されています。そしてSDGs方針を実現する社会課題の解決につながるアクションの実現、具体的にはジェンダーダイバーシティの実現、地域社会の活性、環境対応への取り組みの強化です。
海外におけるブランディングも非常に重要視しています。海外の主要市場である中国でエステサロンを併設したショップを展開し始めています。単にお店を増やすのではなく、接客やサービス、美容情報などポーラならではのブランド価値を共有できる場として存在感を出していきたい。そのほかの展開国も、政情に合わせた施策を基にオールアジアでつながりを拡張していきます。

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