Nitori株式会社ニトリホールディングス事業戦略室 室長 広報部 マネジャー 松島 俊直 様 | インターブランドジャパン

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Nitori

松島 俊直 様

株式会社ニトリホールディングス
事業戦略室 室長 広報部 マネジャー

Best Japan Brands 2021
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが4つの質問に答えるインタビューシリーズ。

これからの経営において、ブランドをどのような存在として位置付けていますか?

弊社は1967年に札幌で家具店としてスタートし、1972年にアメリカ視察に行った創業者が、生活環境の豊かさに驚き、「日本人の暮らしをアメリカ並みに豊かにしたい」というロマン=“志”が生まれました。日本だけでなく「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というミッションステートメントは、全社員に深く根付いています。
豊かな生活は、一点豪華主義からは生まれません。必要な機能と品質が手頃な価格で得られ、デザインにも統一感があって、トータルにコーディネートしやすいものでなければなりません。その実現のために、販売だけではなく、製造、物流、ITの機能すべてを一貫して自社で行っています。
ブランドという言葉は使っていませんが、お客様に「お、ねだん以上。」だね、と共感していただけるサービスや商品こそが「ブランド」であると思っています。

これからの時代を考えたときに、ブランド成長を目指すうえで、これまでと比較して変えなければならない視点、変えない視点についてお知らせください。

現在、取扱商品の中で家具が占める割合は40%弱。残りの6割強は「ホームファッション」です。家電やカーテン、ラグ、台所用品、洗濯用品、収納用品、照明器具まで、商品の幅を広げてきました。小型フォーマット「デコホーム」の出店やeコマース、海外進出、また昨年末には、エクステリアのニーズにも応えようと、ホームセンター大手の島忠とのM&Aを行い、より多くのお客様にリーチできるよう裾野を広げています。今後も時代に合わせて、商品の幅×リーチの組み合わせは変化していくと思います。
一方、業界の慣行や既存のやり方に満足せず、お客様のために何かできることがあるのではないかと問い直し、改革していく視点を持ち続けることは、変わらないと思います。魅力がありながら価格がネックになっている商品を気軽に購入できる価格でお届けするのも「豊かさ」の一例です。たとえばデパートでは数千円で売っているスキレット鍋を、ニトリなら垂直直下型のサプライチェーンを活かしてワンコインで販売することができます。

今後、ブランド価値をさらに高めていくためには、どのようなことが大切だとお考えでしょうか?

2021年2月にSDGs推進室を設置しました。今後はSDGsに関する取り組みについて積極的に発信していきます。これまでも、ESGやSDGsにつながる取り組みは行ってはきたのですが、打ち出し方には課題があったと考えています。たとえばニトリでは、ペットボトルを糸に再生してカーペットをつくるだけでなく、製造コストや物流コストを下げることで、材料の有効活用やエネルギーの削減を実現しています。従来は、これらの取り組みを「価格」という形で訴求してきましたが、今後は「資源の有効活用」につながる取り組みとして、わかりやすく発信していきたい。お客様にもニトリの製品を日々使うことでSDGsへの取り組みに参加している気持ちになっていただければと思っています。

今後、ブランド成長を目指し、具体的に予定されているアクションがありますか?

先程も申し上げた通り、今後はSDGsに関する取り組みについて積極的に発信していく予定です。たとえばカーテンについて従来は、断熱・遮熱効果が高い商品に「断熱効果〇%」などの表示をしてきました。効果があるのはわかりますが、その効果が漠然としていたため、現在は、繊維メーカーと実験を重ね、部屋の中の温度差「約〇~〇℃」や電気代「約〇円節約」などとし、表示そのものを、より具体的でわかりやすいものに変えています。同時に、個々の商品に関してだけではなく、ニトリがめざすSDGsの全体像をわかりやすく示していきたいと思っています。
お客様もSDGsへの取り組みに参加していると実感していただくためには、SDGs推進室を中心に、店舗の運営、物流など様々な部署が協働していかないと最適な商品やサービスは出来ません。このサイクルを回すのは数か月では難しいと思いますが、方向性が決まれば、関連部署が加速的に動き出すはずです。来年の今頃にはその兆しが見られることを期待しています。

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