Murata株式会社村田製作所 代表取締役社長 中島 規巨 様 | インターブランドジャパン

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Murata

中島 規巨様

株式会社村田製作所
代表取締役社長

Best Japan Brands 2021
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが4つの質問に答えるインタビューシリーズ。

これからの経営において、ブランドをどのような存在として位置付けていますか?

DNAである社是の一節、「独自の製品を供給して文化の発展に貢献する」ことがブランドの核心であり、行動指針です。中期経営計画もそこに立脚しています。
私たちはブランドを「各ステークホルダーに示す企業の価値」だと捉えています。お客様に対しては「安心」と「イノベーション」であり、投資家・アナリストに対しては「財務基盤」「経営のガバナンス」「イノベーションへの期待」でしょう。そして、従業員に対しては「人へのやさしさ」。従業員には、ムラタはやりたいことができる場であることを示していきたいですね。

これからの時代を考えたときに、ブランド成長を目指すうえで、これまでと比較して変えなければならない視点、変えない視点についてお知らせください。

ムラタブランドを強くしていくためのポイントはふたつあります。ひとつは「技術へのこだわりと中長期の目線」。技術へのこだわりが、強くてコアになる事業に直結しているわけですが、ムラタはその開発を決して単年度で考えません。これは、京都企業・オーナー企業の強みでもあると思っています。例えば通信市場で見れば、5Gは10年後には6Gになっています。6Gの研究を今からやっている会社は、そうそうありません。
もうひとつのポイントは、「自立分散型の経営」。現場力を高める取り組みを進めてきましたが、これを極大化していきたい。それにより、お客様、従業員、地域の人たちに対して、現場がスピーディーに判断し、柔軟に方針を変えられるようにしていきたいと考えています。そのために、社長や役員の発信機会を増やし、情報を共有することで、さらに環境を整備していきます。

今後、ブランド価値をさらに高めていくためには、どのようなことが大切だとお考えでしょうか?

ムラタは、営業部門と共に、技術にもマーケットにも精通している「商品技術」部門のメンバーがキーとなってお客様と共に、当事者意識を共有してすり合わせを行い、そこで生まれた「約束」を、技術・製造・企画など全社一丸で果たすことで、ブランドを体現しています。その成果によって、BtoBのお客様にはブランドが浸透していると思っています。しかし、学生や地域の理解度はまだまだ。さらにテクノロジーの進展によって、今後10年でステークホルダーが大きく変わっていくことは明らかです。いずれ新しいお客様や従業員になってくださる人たちに、「ムラタって、こんなおもしろいことをやっている会社だ」という企業価値をもっと伝えていかなければならないと考えています。
また、日本でも海外でも、ムラタブランドとして伝えたいことは同じです。しかしながら、その伝える手法は地域によって変わってきます。まだ、具体的な指針は示すことができていませんが、地域の人たちに伝えていくためには、現地の従業員のチカラを最大限に活用していくことが大切であると思っています。

今後、ブランド成長を目指し、具体的に予定されているアクションがありますか?

社会的責任として環境変動に向き合うだけでなく、これを次の事業成長につなげる取り組みに変えていきます。そのひとつとして、昨年、企業の自然エネルギー100%を推進する国際ビジネスイニシアティブ「RE100」に加盟しました。これまでも注力してきた部品の小型化やゴミの削減、再生エネルギーの活用に留まらず、蓄電装置の開発など、直接的な事業貢献で計画を実現していきます。
さらに先を見れば、10年後の事業ポートフォリオの20%はまったく新しいものになるでしょう。そのひとつが6Gで、これが実現するとスマホはもはや通信の主役ではなくなる。部品を提供すれば製品にできる世界ではなくなっています。そのときムラタは、製品やソリューション、基地局やインフラをやっている会社になっているかもしれない。そこでどういうプレイヤーでいられるか。今から楽しみです。

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