Fujitsu富士通株式会社Director, Global Head of Brand and Media Promotion二木 隆司 様 | インターブランドジャパン

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Fujitsu

二木 隆司 様

富士通株式会社
Director, Global Head of Brand and Media Promotion

Best Japan Brands 2021
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが4つの質問に答えるインタビューシリーズ。

これからの経営において、ブランドをどのような存在として位置付けていますか?

ブランドはお客様やステークホルダー、そして社会に対する「約束」、それが履行可能であるという「信頼」であり、また社員にとっては目指すべき方向を指し示す “North star” (北極星) でもあります。これらはある意味、経営、企業活動そのものであり、事業とブランドが企業活動の両輪として機能する必要があると考えます。
富士通は 2020年に、企業としてのパーパス(存在意義)を「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」と定めました。事業とブランドが両輪となり、このパーパスに基づいた価値の提供をお約束し、実現して行きます。

これからの時代を考えたときに、ブランド成長を目指すうえで、これまでと比較して変えなければならない視点、変えない視点についてお知らせください。

富岳やはやぶさの軌道計算を始めとして、富士通は先進的なテクノロジーに長けた企業、という認識を持って頂いていると考えていますが、パーパスに「世界をより持続可能にしていく」とある通り、社会課題の解決に寄与する企業、という認識・理解も持って頂けるようにしたいと考えています。
また、ESG, SDGs の観点含め、社会課題は日本だけではなく、グローバル共通の課題ですが、富士通が「何の会社か」「どんな会社か」という認識に各地域で差異があるのも事実です。これまで以上に、グローバル視点でのブランド構築を強化する必要があると考えています。
一方で、「挑戦」「信頼」「共感」 という富士通の DNA は変わりません。例えば、通信部門がスピンオフしたベンチャーとして出発し、電子技術、無線技術、コンピューターと、リスクを恐れずにそれぞれの時代における一歩先に取り組んできた「挑戦」のDNAは、富士通「らしさ」であり、これからも変わることはありません。

今後、ブランド価値をさらに高めていくためには、どのようなことが大切だとお考えでしょうか?

不透明な時代だからこそ、パーパスにもとづく「約束を体現すること」が重要だと考えています。「約束」は、約束そのものや結果を相手に認められてこそ意味がありますので、富士通がパーパスに基づき、どの様な事業で、どの様な価値を提供すると約束するのか、またその約束通りに結果を出せているのか、明確に、お客様、パートナー様、社会にご理解頂けるようにすることが大切と考えます。
また「体現」していく主体は社員ですので、社員が富士通のパーパスと向かうべき方向に心から納得し、自分事として行動する状態を作ることが大切と考えています。
その際、ブランドをことさら意識するのではなく、自分たちの日々の行動と結果そのものが本質である、という理解を醸成することが重要と考えます。

今後、ブランド成長を目指し、具体的に予定されているアクションがありますか?

元旦の広告で「2021年、富士通は変わります」と宣言させて頂きましたが、ブランドという概念にとどまらず、富士通は今、パーパスを軸に、大きく変わり、また変わり続けようとしています。
先の回答と重なりますが、社外には、どの様な事業で、どの様な約束をし、どの様な価値を提供するのか明確にご理解頂き、社内には、社員がこの変革を自分事として捉えて行動したくなる、その様なアクションを展開して行きたいと考えています。

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