
Skillsoft社のコロナ禍における自社イベントの画期的な進化
C Space
Chief Development Officer
Sam Rothkopf
“Skillsoftはこの危機に真摯に向き合い、顧客の安全を第一に考え、多くの人々が不都合を感じる日常において、他に類をみない特別な体験を提供してくれました。私は、このイベントの一員となれたことが光栄であり、またそのことに興奮しています。”
Skillsoft社について
創立: 1998年
事業領域: Education
主力事業: E-learning, training and talent development
主要なマーケット: Europe, Americas, Asia Pacific
背景と課題
デジタル学習と人材管理システムを提供するグローバルプロバイダーのSkillsoftは、ブランドの刷新に取り組むタイミングで、大きな障壁となるCOVID-19に直面しました。当初は、毎年開催している集客型のB2Bカンファレンス“Perspectives”で、大々的に新ブランドを発表する計画でしたが、状況の変化によりイベント自体の実施及び、実施プランを大幅に変更することを余儀なくされました。
その実現のために、私たちC Spaceの強みであるターゲットインサイトの理解、そのインサイトをいかに素早く実行施策に反映するかの行動力を駆使し、最適なイベント実施の支援が行えたと考えています。私たちはすでに3月初旬には、5月に予定されていたこの集客イベントを大幅に変更する必要があると認識していました。私たちはそれからわずか9週間で、ターゲットオーディエンスからコスト設計に至るすべての事柄を見つめ直し、新たなイベントプランの再設計及び、ターゲットの体験全てを再構築しました。そして、当初の予想をはるかに上回る成果を上げることができました。当初予定していたアメリカ国内を中心とした新たなブランドを発表しただけでなく、今後新たに生まれ変わるSkillsoftとSumTotalのブランドを全世界に向けて発信することが出来ました。
取り組み内容
C Spaceでは、このPerspectives 2020という新ブランドのローンチイベントを実現するために、9週間という期間で緊急対応を行いました。イベントは全て再設計され、大幅なイメージチェンジを遂げました。当初の計画からの変更は、単にオフラインで予定していたイベントをデジタル化するだけではなく、そのイベントがこれまで以上に魅力的で人々がライブで参加したくなる種のものである必要があると考えました。
プロジェクトチームは、2日間、計28時間以上を費やし、デザイン思考のプロセスを用いたワークショップを実施しました。顧客で構成されるコミュニティメンバーと共に、私たちは、現代のデジタル体験に何を求め、PelotonやApple、さらにはThe Bachelorをはじめとしたグローバルブランドが提供する体験から、どのようなインスピレーションを得ているのかを考察しました。その結果、今回のイベントの基本骨子、積極的に取り組む必要が有るテーマや項目、それらの達成に向けた課題解決に必要だと思われるマーケティング戦略の構築方法やそれをどの様にイベントの参加者に伝えていくのかを一から再構築することができました。
結果、今までにない視点で、積極的にデジタル活用を目指したこのイベントは、5月13日午前9時にオーストラリアのシドニーで始まり、午後4時にカリフォルニア州サンフランシスコ現地時間で終了しました。イベントは24時間に及びました。 そのライブ配信コンテンツでは、業界の先駆者や著名人から知見を得る基調講演だけで無く、学習することそのものに対する実践的な洞察など、タイムリーで今の時代に重要なテーマを中心とした白熱した討論が企画されました。
我々が顧客と成し遂げた成果
結果、Perspectives 2020のイベントは成功しました。過去の集客イベントでは、B2B企業からの登録者は1,000人未満でしが、今年は41,000人以上の登録数を達成することができました。また登録者の内訳についても、これまでのB2B企業だけの参加でなくB2C企業からの参加も増加しビジネス機会の拡大にも繋がる結果となりました。そして、参加者のうち、新規参加率は79%を占め、その内の50%以上が購入購買における意思決定の権限を持つ役職でした。5月13日時点での参加者は14,000人を越え、そのコンテンツは、オンライン上に公開後、更に数百人が利用しています。今後1年間、継続的な視聴コンテンツとしてSkillsoftの営業機会の創出につながる場として、現在も公開されています。
今回の取り組みに対し、Skillsoftのある社員は次のように述べました。“私は、Skillsoftに入社して20年以上になります。これまで、Perspectivesには毎回参加してきましたが、今年のイベントでは、例年になく、これまで想像もしなかった新たな顧客体験を創り上げてくれました。私は、この会社をこれほどまでに誇りに思ったことはありません。” また、SkillsoftのCMOであるMichelle Boockoff-Bajdekは次の様にコメントをしています。 “Perspectives 2020の実施には、今までにない挑戦が求められ、その挑戦は会社の成長につながる取り組みであったと実感しています。このイベント開催中の24時間の間に、14,000人以上の参加者が、それぞれのコンテンツに140万分間以上を費やす結果となりました。この結果は、今後何ヶ月にもわたってのビジネスの成長を加速させると同時に、今年のPerspectives 2020は、学習を民主化するという我が社のビジョンの達成においても、大きく貢献してくれていると確信しています。”
Translated and edited from “Skillsoft: Adapting the Perspectives Event” in C Space,
Authored by Sam Rothkopf