Coronavirus: Brand Moves for Vol.5 | インターブランドジャパン

Coronavirus: Brand Moves for Vol.5

2020.3.23
Interbrand Group
Chief Innovation Officer Chris Nurko

“世界中の何百万人へ向けて働きかけようと願うのなら、今がそのチャンスだ。世界のため、自宅から行動しよう。”
Nikeは、巧みで思慮深いSNS広告を発信し人々に自宅で過ごすよう促し、それと同時にNike Training Clubというアプリの有料プログラムを無料開放しました。そのサブスクリプションサービスには、スタジオスタイルのストリーミングのワークアウトや、トレーニング用のウエイトの使用有無を問わないプログラム、Nikeのマスタートレーナーによる専門知識が含まれます。さらにNikeThe Nike Foundationを立ち上げ、コロナウイルス感染拡大防止支援として幹部らから1,500万ドルを寄付する予定です。Nikeの共同設立者のPhil Knight名誉会長と妻のPenny、エグゼクティブ・チェアマンのMark Parkerと妻のKathy、社長兼最高経営責任者(CEO)の John Donahoeと妻のEileen夫妻らは、併せて1,000万ドルを寄付します。この取り組みは、Nikeの本社があるアメリカ・オレゴン州において最も活動的なものとなり、幅広く集められた資金は国連財団およびスイス慈善基金会へも寄付されています。

大手チキン専門レストランのNando’sは今晩からイギリスにある店舗の営業を停止します。しかし経営層は全ての従業員の雇用を保証し、休業中も給料を支払い続ける予定です。

多くの出版社がコロナウイルスに関連したコンテンツを、有料会員でなくても閲覧できるよう有料設定の解除をしています。それらの取り組みはThe New York TimesThe Wall Street JournalThe EconomistBloomberg Newsをはじめとした全国紙、The Philadelphia Inquirerのような地方紙、イギリスのThe Financial Times、アメリカの月刊評論誌The Atlantic等にて行われています。また、Condé Nast Italyは、登録後3か月間は無料で電子版の記事が読めるサービスを開始しました。Vogue ItaliaGQCondé Nast TravellerWIREDLa Cucina ItalianaADといった雑誌が対象です。それ以前にはVanity Fairがミラノのための記事を発表しました。#IoSonoMilano (#IamMilan)というタイトルで、市長、デザイナー、アーティスト、音楽家等64名の市民を取り上げました。その記事で特集された市民の中には看護師や食品宅配員といった、現在の危機に対して献身的に貢献している人たちも含まれています。コロナウイルス流行の最初の震源地の一つであるロンバルディア州では、Vanity Fairを無料で読むことができます。Condé Nastに続き、La RepubblicaLa Stampaといったイタリアの日刊紙も、無料のデジタル配信を提供しています。
また、Hearst SpainElleDiez MinutosHarper’s BazaarCosmopolitanCar and DriverEsquire等、19誌を3月12日から4月1日の間、無料で公開しました。

イベント情報誌Time Outのロンドン版は、一時的にTime Inとしてリブランドし、以前から行っていた紙媒体での配信をデジタル配信のみに切り替えました。この取り組みは “市民活動が元に戻るまで続ける。” と宣言しています。紙媒体での発行を停止したことは、1968年から続く同誌にとって初の出来事となります。

今回のウイルス流行で大きな打撃を受けたAirbnbは、イタリアの医療従事者に対し無料で宿泊施設を提供しています。地元団体OspitaMIと提携し、医療スタッフにとって適切な宿泊場所を見つけ、宿泊にかかる全ての費用の2か月分をカバーします。

ビデオ会議ソフトウェアのZoomは、在宅勤務という新しい勤務環境において最もポピュラーなツールとなりました。Zoomのアプリはたった1日で世界343,000件、アメリカ国内だけで60,000件のダウンロード数を記録。アプリ利用情報プロバイダーのApptopiaによると、2か月前のダウンロード数は世界で90,000件、アメリカ国内では27,000件でした。また、Zoomは公立学校に対して、自社サービスを無料で開放しています。生徒もしくは教師が自身の学校のemailアドレスを使用してオンラインフォームに記入し、Zoomから承認が下りれば、学校独自のドメインが発行され時間制限のないミーティングの設定が可能となるサービスを一時的に付与されます。このように、基本のアカウント機能を無料で使えるサービスは、オーストラリア、デンマーク、フランス、アイルランド、ポーランド、ルーマニア、韓国でも使用可能です。

ニューヨーク証券取引所は設立以降初めて、株取引が行われる場(トレーディング・ルーム)を公開しました。この228年の歴史を持つ機関においても、完全にオンライン上での株取引へ移行しています。

Appleはアメリカ政府を通じて、200万枚のマスクを医療従事者へ寄付することとなりました。CEOのTim Cookは、”私たちはコロナウイルスに対して働いているヘルスケア事業者のために必需品の調達を手助けする。” とツイートしました。“私たちは、最前線で活躍する全ての方への感謝を込めて、何百万枚のマスクをアメリカとヨーロッパの医療従事者へ提供する。”とも述べています。Facebookも72万枚のマスクを提供することに決めましたが、これはカリフォルニア州での森林火災時の緊急支援物資の量を上回っています。一方、Amazonも“何百万枚の”マスクを提供すると約束しましたが、今のところ需要を受け切れていない状態です。

東京オリンピックの延期が正式に決まりました。一定期間の延期は避けられない議論となったのでしょう。日本の安倍晋三内閣総理大臣は、新型コロナウイルスが大流行している現状では今夏のオリンピックを開催できないとし、オリンピック初の延期を提案しました。
安倍総理は国会で、“現時点でオリンピックを開催するかどうか聞かれれば、今は世界がそのような状況ではないとお答えするでしょう。” と述べました。また、安倍総理はIOC、東京都と協議して “(この問題に対する)最終決定を下すのはIOCだが、中止というのは我々の選択肢にはない。” とも述べました。

中国の自動車メーカーGeelyは、新たな購入者に対して対面方式を避けた車の配送を約束しました。イオン洗浄を含むプロセスで消毒された車が購入者の自宅前まで届けられ、鍵は購入者のバルコニーへ置かれるという方法です。

靴の小売業者であるKurt Geigerは店舗の休業を決めましたが、従業員への給与の支払いを続け、希望者は地元のコミュニティでボランティアを行うよう求めています。CEOのNeil Cliffordは、自身の給料を1年間受け取らないとし、店舗の営業が再開した際には、国民医療サービスで働く人々には翌年まで50%の割引を行なうと約束しました。Kurt GeigerはSNS上で#smallactsofkindnessというキャンペーンを実施し、55店舗の店長それぞれが55の、危機的な状況に置かれている地元の病院へ100ポンド分のギフトカードを贈る予定です。

テクノロジー大手のCiscoは、コロナウイルス撲滅に向けて225ドルを費やすと決めました。CEOの Chuck Robbinsによると、この225ドルは “現金支給で、海外及び地元のコロナウイルスへのサポート対応に対しての付与を予定しています。私たちはこの資金を主に医療や教育、政府対応、重要技術に対して使用します。この一部は国連基金の中にあるCOVID-19連帯対応基金へ寄付し、世界保健機関(WHO)の国際的に行なっているコロナウイルスの予防、追跡、感染拡大防止管理といった支援をサポートします。” とのことです。

ベルギーの醸造所Alken-MaesCafé Solidairというオンラインプラットフォームをローンチしました。このサイトを通じて自分のお気に入りのカフェやバーへビールを注文すると、営業が再開された際にそれを飲むことができるというものです。同社は、政府のコロナウイルスの感染拡大防止策によって、少なくとも4月5日まで営業停止を余儀なくされたケータリング産業も支援したいと考えています。Alken-Maesマーケティング部長Jan Bosselaersによると、“利用者は、ウェブサイト上で好きなMaesビールかCristalコーヒーを選び、事前に支払いたい数量を選びます。支払いが終わるとその金額がカフェバーのオーナーへ渡り、消費者はその店が再開した際に利用できるバウチャーを受け取ることができます。
また、地元のパブへの寄付も選択できます。私たちは約4,000から5,000店舗のカフェやバーが参加することを願っています。”と述べています。同社は、注文が入った最初の400杯分のビールを、全ての参加店舗へ無料で配布する予定です。

 

Translated and edited from “Coronavirus: Brand Moves for Monday March 23” in Brandchannel,
Authored by Chris Nurko

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