Coronavirus: Brand Moves for Vol.19 | インターブランドジャパン

Coronavirus: Brand Moves for Vol.19

2020.4.16
Interbrand Group
Chief Innovation Officer Chris Nurko

イギリスのファッションブランドBarbourは、過去二度の世界大戦で行った取り組みのように、生産ラインを最前線の医療従事者向けの保護ガウンの製造に切り替えました。創業126年となるBarbourは防水ジャケットとカントリーファッションで知られており、3週間で23,000着分のガウンの製造を目標とすると、Margaret Barbour会長は水曜日にBBCラジオで述べました。今週末までに、少なくとも7,000着分を製作するのが望ましいとのことです。“私たちが、自分たちの役割を果たしているということを知る価値は非常にあります。”と、同会長は述べました。80歳になるBarbour氏が、1月にイギリスで初めて新型コロナウイルスの治療を行ったイングランド北東部ニューキャッスルにあるRoyal Victoria Infirmaryと深いつながりがあったことにより、このプロジェクトが始まりました。彼女はロックダウンに伴い休業していたBarbour社の工場近くに住む機械工たちを召集し、政府が出しているソーシャル・ディスタンスの規制に沿ったレイアウトになるよう、工場を再編成しました。“彼らはとても熱心に支援してくれました。絶望的な時期を過ごしているのは、皆同じなのです。”とBarbour氏は述べました。Barbourはこのような適応に慣れているわけではありません。二度の世界大戦中、工場は軍服を作る為に引き渡され、戦争を支援していました。

アメリカの5大テクノロジー企業−Google (Alphabet), Facebook, Amazon, MicrosoftそしてApple−は現時点で合計12億5,000万ドル以上の経済支援を行うと約束しました。

最新の発表で、AppleProduct Red製品を新型コロナウイルス対策へ寄付すると約束しました。Product Red製品購入による寄付金は、通常HIVとAIDSに対して使われますが、感染拡大の状況を踏まえて、新型コロナウイルス支援への寄付も開始されました。一方で、Cooper University HealthはAppleよりフェイスシールドを受け取る予定です。医療提供者である同病院は、Appleが“何万もの”フェイスシールドを、新型コロナウイルス治療の最前線にいるスタッフのために寄付してくれると述べています。また、Appleは新型コロナウイルスと戦う公務員を手助けするため、同社が持つ豊富な消費者データを利用する最新のテクノロジー企業でもあります。

Googleは、新型コロナウイルス危機の影響を受けたサンフランシスコ・ベイエリアの人々を助けるために、500万ドルの支援金を集めようとしていると発表しました。この目的に対して同社は200万ドル寄付する予定で、うち100万ドルは同社CEOのSundar Pichaiより直接寄付すると発表しました。

Facebook傘下にあるSNSプラットフォームのInstagramは、中小企業が今後使えるギフトカードやオンラインでの料理の注文、そして募金活動を、プロフィールやストーリーズ機能に簡単に掲載できるようにしています。米国とカナダでは、Instagramユーザーはタップするだけでギフトカードや料理を注文し、購入することができるようになります。Instagramユーザーはストーリーズ上のスタンプを使って情報を広め、友人やフォロワーに中小企業の支援を行うよう呼びかけることもできます。同社は、この機能が中小企業の売り上げ増加へつながることを期待しています。この取り組みは、Facebookが最近始めた中小企業向けのギフトカードの販売とともに意味のあるものとなっています。30万以上の中小企業ネットワークを持つMain Street Americaが今週発表した調査によると、このパンデミックによる経済停止が続くと、約750の中小企業が今後5ヶ月間で完全に閉鎖してしまうリスクがあるためです。Facebookは、同社のアプリ内で1億4,000ものビジネスが存在し、うち800万が広告主であると発表しています。

その大半が、小規模または中規模ビジネスです。Instagramによると、90%のアカウントが少なくとも1つのビジネスをフォローしています。そしてFacebookの調査によると、Instagramユーザーの76%がプラットフォーム上で展開されるブランドが“面白い”と回答し、77%がInstagramのプロフィールは“クリエイティブだ”と言いました。“中小企業はローカルコミュニティの柱であり、レストランは地域の魂です”とInstagram COOのJustin Osofskyは述べました。“彼らが人々を一緒にし、地域をつくっています。私たちは、彼らが営業を維持して顧客と接点を持ち続け、この危機を乗り越える方法について情報を得られるように支援したいと考えています。”

RihannaJay-ZTwitterJack Dorseyは、新型コロナウイルス対策に億単位の支援を行います。今回は、現在のパンデミックによって大打撃を受けた都市の疎外されたコミュニティに焦点を当てています。Rihannaが運営するClara Lionel Foundation、Jay-Zが持つShawn Carter Foundation、そしてTwitterとSquareのCEOであるDorseyの#startsmallプロジェクトは、新型コロナウイルスの緊急対応支援のため、620万ドルを超える共同寄付を追加すると発表しました。この寄付金はニューヨーク、ニューオーリンズ、プエルトリコ、いくつかのインターナショナル・コミュニティの貧困層に対して集中的に使われます。

100億ドルの時価総額を持つ金融サービス会社Discoverは、買い物客がキーパッドに触れなくても良いよう、PIN不要の取引を容易にする手助けを行いました。このおかげで中小企業のオーナーである顧客は、様々なローンの支払いを延期できるようになり、キャッシュ・ディスペンサー(現金自動支払機)の早期引き出し手数料を撤廃することを可能にしました。“支払いを延期してほしいというお客様からの多くの声を、私たちは明確に受け取りました。政府の経済政策の刺激は消費者が今感じているストレスを弱めようとしていますが、どれだけの影響力があるのかという点において、途方もない不確実性があると思います。”と、DiscoverのCEOであるRoger Hochshildは述べました。Hochschildは3月13日(Discoverが従業員に在宅ワークを要求し、移行を行った日)に、一時解雇は行わないとも述べました。同社は50万ドルをアメリカの食糧支援対策へ、そして50万ドルをWHOの国際的な救済へ寄付しました。

ロンドンのウェブサイトDishpatchは、食品や飲料の配送サービスを行う小規模かつ独立したビジネスを行うディレクトリとして設立されました。“ロックダウンが実施されているため、主要なスーパーマーケットのデリバリーは2日足らずで、3ヶ月以上先まで予約が埋まりました。”と同社は述べました。“ソーシャル・ディスタンスのルールを守りながら列を作り、30人までの入場制限を行う店舗に入るために4時間も並び続ける状況は、お店に立ち寄ろうと思えるものとは程遠いものでした。一方で、レストランは廃業し、小規模な独立系店舗は顧客を急速に失い、その後の不況を乗り切るために必死に事業を再調整しました。彼らは、食料品販売に方向転換するという答えを出しました。結局のところ、このような小規模企業は人々がスーパーマーケットで手に入れる商品よりも優れたクオリティのものを作り出したのです。問題は、彼らのことを誰も知らないということでした。多くの人が彼らを見つけ出すことで、少なくとも、人々はスーパーの外で列に並び続けなくても良くなるのです。”同社は6万人以上を、独立した販売店へ送客しました。“私たちの使命は、新型コロナウイルスによって発生した状況を楽にするための支援だけではありません。”と述べ、また、 “人々が、国で最高のサプライヤーから素晴らしい食べ物や飲み物をできるだけ簡単に見つけて購入できるようにすることが、私たちの使命です。” と述べました。

ライドシェア企業のLyftは、ドライバーを活用して、配達のニーズに対応しています。同社はこれまで配送サービスを行っていませんでしたが、現在、非営利団体から企業に至るまで様々なパートナーを支援するために、食事や食料品、その他の必需品を、必要としている人々へ届ける事業を行っています。この取り組みはEssential Deliveriesと名づけられ、アトランタ、ダラス、シアトルを含む11の都市で実施されます。承認されたパートナーは、Lyftのプラットフォームを使用して、Conciergeと呼ばれる配車を手配し、配送を設定できます。Lyftは、予想される配送の需要を考慮し、配達のリクエストに対応するのに適切な数のドライバーに知らせると述べました。このサービスは、必要に応じてより多くのドライバーに拡大されることになっています。場合によっては、LyftまたはMastercardが配送料を寄付し、または企業が配送料を支払う場合もあります。例えば、Dole Packaged FoodsがLyftを使ってフルーツ製品を倉庫からシアトルの高齢者施設へ配送します。“販売業者が、タイミングよく施設に行くのはしばしば困難になります。特にウイルスが蔓延している間は、「ラストワンマイル」が困難になることは多いのです。”と、Dole Packaged Foodsのマーケティング部長であるDave Spareは述べました。Doleは配達費用を負担して商品を寄付しており、この総額は約100万ドルになると予想されています。

一方で、同じくライドシェアを行うライバル企業のUberは、パンデミックの最中でサービスが行き届いていない人が、食品を手に入れられるようにするための新しい方法を模索しています。同社は1-833-USE-UBERサービスを拡大することでSMSやフィーチャーフォンを使ってUber Eatsを注文できるようにし、高齢者や、注文時に直接話したい、もしくはUberのアプリを持っていない誰もがUber Eatsを利用できるようにしています。初期段階として、マイアミ都市圏とニューヨーク市の5つの自治区のみでこのサービスを行うとのことです。

カメラメーカーのNikonは、オンライン上で無料のデジタル写真講座を開いています。通常では15ドルから50ドルの受講費用が必要ですが、Nikon School Onlineは4月30日まで完全無料で利用することができます。10のバーチャル講座があり、ペットや子供の写真や風景写真の撮り方、ビデオの録画方法などといったトピックを取り扱っています。その他にも、特定のニコン製品の使い方について詳細なビデオを公開している講座もあります。加えて、NikonはNikon Liveというストリーミングイベントを無料で提供しています。イベントの内容は事前に録画され、写真家やビデオグラファーが、カメラの設定からレンズの選び方、舞台裏のストーリーから創造性に関する講義まで、幅広いテーマを取り上げています。“Nikonは常に、クリエイターたちへ力を与えることを使命としてきました。”と、同社は述べ、また、“この不確実な時期においても、クリエイターのインスピレーション、エンゲージメント、成長を支援することで、私たちはその使命を実現できます。”とも述べています。

 

Translated and edited from “Coronavirus: Brand Moves for Thursday April 16” in Brandchannel,
Authored by Chris Nurko

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