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Brandspeak:「ディナーに招きたくなるようなブランド」になろう

本アーティクルは独ソフトウェア大手 SAPのシニアディレクター、Joe Pantigoso氏による寄稿です。

 

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「ディナーに招きたくなるようなブランド」。私は最近ある業界イベントでこんな言葉を耳にしたのだが、これにちなんで、ブランドのステークホルダーやオーディエンスを惹きつけるブランドパーソナリティについて少しお話しをしたい。

 

ブランドパーソナリティ、つまりあるブランドを連想させる一連の人間的特性は、かつてはどのブランドプラットフォームにも欠かせないものであったし、社員にとってはそれをブランド体験全体にぶれなく適用するための指針のひとつともなっていた。

 

例えば、Timberlandは「武骨さ」、Cartierは「エレガントさ」であり、Mini Coopersは「人とは違う意外性」。こうしたブランドパーソナリティは、それぞれのコミュニケーションの中で、ウェブサイト上で、あるいはリテールの現場で感じることができる。しかしその一方で、ブランドパーソナリティを明示的に設定することは、主流ではなくなってきているようでもある。そこで本稿では、ブランドパーソナリティを今一度検討すべきいくつかの理由を述べてみたい。

 

1)人は人が好き

人は元来社交的な生き物である。私たちは毎日お互いに意思疎通し、共に生活し、喧嘩をし、慈しみあう。他の社会的動物と同様に、私たちは同じ種の他者と関わりあうように出来ている。

 

Aaron Walter氏は著書「Designing for Emotion」の中で、人間が持つこうした性質をブランドパーソナリティに関連づけ、「ブランドパーソナリティを明確に打ち出せば、オーディエンスはそれがあたかもひとりの人間であるかのように付き合うことができる」と論じた。また、オーディエンスとエモーショナルにつながりたいのなら「ブランドのパーソナリティが見えるようにするべきだ」と述べている。

 

2)パーソナリティは意思決定を左右する

誰もがこんな言葉を耳にしたことがあるのではないだろうか。「大事なのは何を言うかではなく、どう言うかだ」。例えば、医者やコンサルタントなどのプロフェッショナルを「彼らが好きだ。彼らはいい人だ」と言って評価する人が多いことに唖然とさせられるが、これは、個々の対象が持つ実際のスペックや特徴についてのロジカルな評価よりも、過去の経験上そうした部類の人々をどう評価したか、言うなれば、いかに「人々がどう感じるのか」が優先されるかが分かるエピソードだ。

 

Walterも書いている通り、「パーソナリティは、時にある人々に惹きつけられ、ある人々を引き離す、神秘的な力」である。同様に、似通った製品やサービスがあふれる市場では、人々がブランドをどう思うかが購入の決め手になりうるとも言える。

 

3)パーソナリティは差別化に役立つ

ブランドパーソナリティは差別化を図るのに有効である。古典的な例が、PCとMacを擬人化したAppleの「Get a Mac」キャンペーンだ。Macはクールな若者、PCはそうでない人物として描かれたが、パーソナリティに焦点を当てたこれらの愉快な広告は、2つのブランドの違いを明快に打ち出すことに成功した。

 

 

ブランドのパーソナリティを見極めるには、理想的にはリサーチや分析をベースに検討することだ。例えば、他の競合ブランドとあなたのブランドとの違いを打ち出しながら、市場におけるポジションに基づいて望ましいパーソナリティを特定する。あるいは、そのブランドの購入につながるドライバーは何か、何を補強しなければならないかを明らかにしるようなリサーチを基に検討するのが良いだろう。

 

それでは、あなたのブランドのパーソナリティはどんな感じだろうか? Walterの著書にある例を引きながら考えてみよう。「真面目、寡黙、仕事一筋。なおかつ信頼に厚くて有能」な人だろうか? あるいは「ありふれた仕事も楽しいものにしてしまう、冗談好きの相棒」だろうか?

 

2~3の望ましい特性と、避けたい項目を特定することで、あなたのブランドのパーソナリティのたたき台が出来あがる。Walterのアプローチや事例が参考になるかもしれない。

 

さあ、あなたのブランドがディナーに招かれているところを想像してみよう。そのディナーの席で、ブランドのパーソナリティをブランド体験として魅力的に伝えることができれば、あなたのブランドとビジネスを築きあげる上で、相手をエモーショナルに惹きつけるのにきっと役立つはずだ。

Translated and edited from “Brandspeak: Be the Brand You Want to Invite to Dinner”, October 31, 2018, brandchannel

Authored by Joe Pantigoso

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