CPG Roundup/コンシューマーパッケージグッズ・ニュース:Coke x Uber、Pillsbury、Kellogg’s、Chobani、Pringles、Kit Kat | インターブランドジャパン

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CPG Roundup/コンシューマーパッケージグッズ・ニュース:Coke x Uber、Pillsbury、Kellogg’s、Chobani、Pringles、Kit Kat

このCPG Roundupでは、食品、飲料などを中心に、さまざまなパッケージグッズに関するマーケティング、キャンペーン、商品開発、トレンドについて取り上げていく。

UberとCokeが届ける心温まるクリスマスディナー
Coca-ColaとUberが協力して「Uber Eats」の広告・販促を実施した。このフランスで行われたキャンペーンは、クリスマス休暇の期間中にも働いている人々に、Cokeを1本付けて届けよう、というものとなっている。

CMが描くのは、クリスマスイブに働く夜間警備員の姿。彼は家族が家で手作りのご馳走を食べている頃、所在なさげにクリスマスのシフトをこなしている。しかしUber Eatsで、食事とともにカスタマイズされたボトルのCoke、さらに家族とお揃いのダサいクリスマス柄のセーターが届けられると、家族が彼を忘れていなかったことに気づかされる、というほのぼのとしたストーリー展開となっている。

Cokeはまた、クリスマス商戦に向けて全くタイプの違うブランドとも手を組んでいる。米国に店舗を増やしつつあるドイツのディスカウントストアチェーンのAldiで「Coca-Cola Mini-Can Fridge」を販売した。巨大なCoke缶のようなデザインのこの小型冷蔵庫には、12オンス缶8本が入るものとなっている。

シナモンロールの匂いに包まれながら映画を
米食品大手General Mills傘下のPillsburyブランドは今シーズンのクリスマス商戦で、体験型のキャンペーンで攻勢に出ている。

Pillsburyは12月21日の「全米ダサいセーターの日」を前に、ブランドマスコット「Dough Boy」をでかでかとあしらった派手なオリジナルセーターを製作し、セーターはあっという間に完売した。

また、冷凍パン生地ブランドの新たなホリデーキャンペーンの一環として、全米の約25の映画館で”香りマーケティング”を実施した。「グリンチ」などの作品の本編上映前、シネアドを流している間に焼きたてのシナモンロールの匂いを客席に漂わせるというもので、General Millsの広報担当者は「巨大なエアフレッシュナーを想像してください。CMのあいだ静かに噴霧し、その後止めますので、匂いは消えてなくなります」と、Minneapolis Star Tribuneに説明している。

Philadelphiaは「ディップの2度漬け」撃退デバイス発表
アメリカ人はパーティーでディップソースを2度漬けする衝動を抑えることができない。タブーとされているにも関わらず、パーティー客の4人に1人が密かに2度漬けをしていることが最近の調査で分かっている。

Kraftのクリームチーズブランド Philadelphiaは「Double Diptector」なるデバイスを開発したと発表した。同ブランドが大まじめに説明したところによると、このスマートデバイスはセンシング・テクノロジーによってゲストの怪しい動きを検知し、「誰かが2度漬けをしようとすればほぼ確実に現場を押さえられる」という(他のディップからの2度漬けも追跡できるかどうかは不明だが・・)。

Double DiptectorはeBayでオークションにかけられ、収益は慈善団体に寄付される予定とのこと。

ギリシャ風ヨーグルトChobaniは「子供のおやつ」に参入
ギリシャ風ヨーグルトの新市場開拓を強化しているChobaniが、子供向けライン「Gimmies」を発表した。Gimmiesは、クランチと呼ばれるカップタイプのヨーグルトのほか、ヨーグルトミルクシェイクドリンク、パウチタイプ、チューブタイプなどの製品で構成され、「Best Birthday Ever」(クランチ)や「Bizzy Buzzy Strawberry」(ミルクシェイク)などと名付けられた全13フレーバーで展開される。

ChobaniはGimmiesを、数年前に発表されたギリシャ風ヨーグルトの人気を再燃させたサブブランドFlip以降、最も重要なローンチと位置付けている。

Chobani創業者・CEOのHamdi Ulukayaはプレスリリースで、「昨今(の子供のおやつ)は質が悪く栄養価の低いものばかりです。私たちはこの状況を変えるために本気で取り組みたいと考えています」と述べている。

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クリスマスの次はスーパーボウル
マーケティングの世界では、クリスマスが終わればすぐにスーパーボウルの季節が到来する。2019年2月3日に開催される第53回スーパーボウルに向け、多くのブランドが準備に取り掛かっている。

例えば、昨シーズンに初めてスーパーボウルに出稿したKellogg Company傘下ブランドのPringlesは、今年も出稿する計画とのこと。複数のフレーバーのチップスを重ねて食べることで新たな味を発見しようと提案する「Flavor Stacking」キャンペーンは、昨シーズンのスーパーボウルを機にスタートした。そしてその無限とも言えるフレーバーの組み合わせを、今年のスーパーボウルのCMから紹介していく、と告知している。

一方、スーパーボウル広告の常連 Bud Lightは、昨年鮮烈なデビューを飾った「Dilly Dilly」の世界観を再び展開する考えだ。Bud Lightは今回、スーパーボウルに出稿するのかについては明らかにしてはいないが、同日にアトランタで行われる音楽祭を主催すると発表している。

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Kellogg’sの定番シリアルに一味加えた新フレーバー
Kellogg’sはまだ商品化されていない味とブランドの代表的シリアルの1つを組み合わせるテストを重ね、新たに開発した「Honey Nut Frosted Flakes(ハニーナッツ フロスティー フレークス)」を2019年1月に全米で発売し、競合であるGeneral Millsの主力商品のひとつであるシリアル「Honey Nut Cheerios(ハニーナッツ チェリオ)」に対抗する。

Kellogg’s Frosted Flakesのシニアブランドマネージャー Brant Wheatonはプレスリリースで、この新シリアルの開発は「かなりの難題」だったが「Honey NutとFrosted Flakesという2つのよく知られたフレーバーを組み合わせることで、非常にユニークかつ”gr-r-reat”な(訳注:Frosted Flakesの有名なコピー)商品を生み出すことは、楽しい挑戦でした」と述べている。

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“フレーバーマニア”のKit Kat
すでに何百種類ものフレーバーを出している製品が、さらに数十種類のフレーバーを出すことは果たして重要だろうか?

日本のKit Katの場合、それは重要であると言える。Kit Katは日本で毎年平均20~30種類ほど、年によっては約40~50種類の新フレーバーを販売している。Nestle Japanが所有する同ブランドのファンを楽しませてきたフレーバーの数は、過去45年間で実に累計350種類あまりにのぼる。

現在日本で販売されているKit Katは「わずか」約40種類で、売上の大半をオリジナルフレーバーと抹茶フレーバーが占めているが、ご当地商品である日本酒、わさびなどのフレーバーや、「東京ばな奈」とのコラボレーション商品なども人気を集めている。

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Translated and edited from “CPG Roundup: Coke x Uber, Pillsbury, Kellogg’s, Chobani, Pringle’s and Kit Kat”, Dec 12, 2018, brandchannel.com

Authored by Dale Buss

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