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Honda

千田 隆作 様
本田技研工業株式会社
クリエイティブソリューションセンター
センター長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

昨年は、大きな変革に取り組んできた成果が「表出」してきた1年といえます。
2021年に三部新社長が2050年でのカーボンニュートラル達成に向け、四輪では2040年時点での100%電動化という目標を発表すると同時に、電動化へのシフトや新モビリティ・新領域への挑戦が加速していきました。その中で2023年にグローバルスローガン「The Power of Dreams」を再定義し、「How we move you.」を副文に加えました。このスローガンを実行に結びつけるために、商品サービスはもちろんのこと、全社内の意識改革から、人事や評価をはじめとした制度等、様々な領域での改革に取り組んできました。それらの結果の影響が徐々に表出してきているのが、今のHondaであり、表出の象徴と言えるのが昨年初めに発表した「Honda 0シリーズ」です。 秋にはテックミーティングでの発信や投資家との対話なども行いました。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

足元でのEV需要の減速、アメリカの政権交代など外部環境が揺れ動く中で、様々なシナリオを想定しています。ただ、長期的な観点からすると、環境・安全や本質的な利便性を追求する方向性は不変だと捉えています。今後もHondaは自由な移動の喜びを持続可能に提供していくことに全力で取り組んでいきたい。その中でカーボンニュートラルという大きな課題に対しては、試行錯誤しながらも真っ向から挑み、フロントランナーとして周囲に影響力を発揮していく存在でありたいと考えています。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

外部環境の不確実性は、より増していくように考えています。
そのような中、グローバルな展開において顧客のレンジが広く、個々の独立性も強いHondaブランドの整合性を高めていくことは難題ですが、重要な課題として誰もがアクセスできる「ブランドのシステムの構築とその継続的な進化」。そして、昨年新設された「グローバルブランドステアリングコミッティ」を中心に、グローバル各地でブランドをリードするキーパーソンによる「コミュニティの強化」に着手しており、今後は各国のブランディグ活動をリアルタイムで共有しながら、ブランドを高める取り組みも実施していきます。また、不確実性の時代だからこそ意思をもって長期的な観点での「ビジョンの解像度」を上げ、将来に向けた施策と紐づける必要も感じており、そのためには経営を巻き込んだ議論を重ねる必要があると考えています。