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Fujitsu

横川 博行 様
富士通株式会社
グローバルマーケティング本部
コーポレートマーケティング統括部 統括部長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

ひと言で言えば「前進」。ブランド確立や事業変革をしていく中で、次の成長に向けて前進した1年でした。
その一つは2021年に策定した新事業モデル「Fujitsu Uvance」の拡張。二つ目は中期経営計画の下に進められている事業ポートフォリオ変革のラストピースとして2024年2月に立ち上げたコンサルティング事業「Uvance Wayfinders」のスタートです。スタートから約1年、チャレンジ精神のある人材が手を挙げてコンサルからサービスまで一貫して提供する体制が整ってきました。
テクノロジーカンパニーとしてのビジネスも推進してきました。AIに量子コンピューティング、ネットワーク、データ&セキュリティ、コンバージングテクノロジーの技術を掛け合わせ、巨大プラットフォーマーには出来ないソリューションを提供しています。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

2022年から全社員を対象にしたジョブ型人材マネジメントを導入していますが、社内人材の流動性がカルチャーとして根付いてきたと感じています。
これまで約27,000人が社内公募に手を挙げ、約10,000人が異動しました。社会が変わり、会社も社会課題の解決を標榜する「Fujitsu Uvance」へベクトルを合わせ、その売り上げも拡大していく中で、社員の多くが自分たちも変わることの重要性を実感するようになってきたのだと思います。
まず「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」という富士通のパーパスがあり、そこから「Fujitsu Uvance」が生まれ、ビジネスとして社会課題に取り組み、社員も動き始めました。米国では環境対策に後ろ向きなトランプ氏が再び大統領に就任し、サステナビリティの未来には不確実性が高まっていますが、いまこそパーパスの真価が問われるときと考え、ぶれずに進化していきたいと考えています。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

今年6月、当社は創業90周年を迎えます。2019年に時田が社長に就任して以来、変革を続けてきました。その先の100周年に向けて、不断の変革による持続的な企業価値向上への道筋をステークホルダーにきちんと示すことが必要だと考えています。
ビジネスの面では、Fujitsu Uvanceのさらなる成長に加え、AI市場の潮流を見据えてAIを軸にしたテクノロジー領域におけるイノベーションの加速と実用化に注力していきます。AIとデータを組み合わせ、安全・安心に企業がカスタマイズできるテクノロジー、その先にある量子コンピューティングの時代を先取りし、チャレンジしていきます。
一方、リスクマネジメントの重要性が増してきています。ブランドは、些細なことで信頼を失ってしまいます。我々もいくつかのインシデントを経験して、ガバナンスを見直してきました。さらに強固にすべく整備していきたいと考えています。