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Sekisui House

足立 紀生 様
積水ハウス株式会社
常務執行役員 コミュニケーションデザイン部長

Best Japan Brands 2024
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

この1-2年を振り返ってみて、御社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか。

戸建事業に関しては、新築戸建着工件数が24ヵ月連続前年割れというかなり軟調な市況の中、当社は健闘しているのではないかと思います。厳しい環境の時ほど現場と本社の一体感やスピード感が重要だと感じます。 
一方、当社は多角的な経営を推進しており、全社業績は一貫して売り上げ利益とも成長を持続しています。ブランドコミュニケーションにおいても「住」関連事業全般について、多面的に推進してきました。 

組織や事業全体として (担当部門として)、対応する領域や範囲はどのように変わってきているでしょうか。

私が担当しているコミュニケーションデザイン部は21年に発足し、今年で3年経過しました。旧来型の広告・広報のアウトプットから、手法やタッチポイントの多様化を推進し、顧客インサイトを重視したコミュニケーションを展開しています。また、縦割りのコミュニケーション/マーケティングから、横連携を意識することで手法の幅も出てきており、異業種間のコラボレーションにも広がりが出てきました。 
事業部主導の活動は短期的な視点になりがちですが、中長期的なブランディング活動の必要性が認識されるようになり、バランスがとれてきたと思います。 

想定を越える社会や人々の変化に対して、事業として、ブランドとしてどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

お客様の情報源が急激に変わってきている中で、そもそも広告という手法が有効なのかどうか、デバイスやプラットフォームの検討を含めて対応していかねばならないと考えています。 
お客様の嗜好の多様化に対して、昨年、住まいに「愛着」を編み込む新たなデザイン思想「life knit design(ライフ ニット デザイン)」を始動させました。心地よさや愛着をハード/ソフトの両面でサポートすることで、住まいに「幸せ」という情緒的な価値を実現しようと全社で取り組んでいます。 

社員の働き方や意識は、どのように変わったと感じているか。ワークライフバランス、効率性やエンゲージメント、社内コミュニケーションといった社内カルチャー、社員の価値観などに、どのような影響があり、それにどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

弊社ではこれまでエビデンスに基づいて安心・安全・快適性といった機能的価値を提供してきましたが、近年は感性価値を提供するために、社員自ら感性を磨き、事業や業務に落とし込む自律型人財の育成と風土改革が必要になっています。 
具体的な取り組みとしては、「SHIP」と呼ばれる社内イノベーションコンペを毎年開催し、多くのアイデアを集めています。また、創造的な仕事をするためには、社員自身にも余白が必要です。そのための働き方改革も並行して進めています。 
さらに、リーダー層のマインドセットが重要です。部下の話をきちんと聞き、誰もが思ったことを口にできるフラットな組織づくりを促す取り組みを行っています。 

パーパスや経営の理念、ビジョンなどの重要性が論じられていますが、それらを事業活動の中で、どのような形で活かしていらっしゃるでしょうか(実体化に向けてどのような取り組みをされているでしょうか)。

昨年、企業価値観を策定し、積水ハウスの強みやパーソナリティ、支持されたい顧客像などをまとめました。この価値観をベースに、自社のあるべき姿を整理し、併せて行動規範の改訂を進めています。今年は策定フェーズから浸透フェーズに入っていきます。「人間愛」という企業理念とグローバルビジョン「我が家を世界一幸せな場所にする」を、社員一人ひとりが体現し、自らの言葉で語れるようになっていくことが大切だと考えています。