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Bridgestone

石橋 秀一 様
株式会社ブリヂストン
取締役 代表執行役 Global CEO

Best Japan Brands 2024
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

この1-2年を振り返ってみて、御社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか。

69年ぶりの赤字でスタートした2020年から2021年の2年間は、過去の課題に正面から向き合い、事業再編を含めた改革を実施。続いて2022~2023年の2年間もイスラエル・ハマスの衝突に伴う地政学リスクの高まりやサイバー攻撃など様々な危機の連続でしたが、危機に対処する力をつけながら、グローバルブランディングへの布石を打ってきました。2020年以降、大きな仕掛けができていませんでしたが、次のフェーズに進むべくグローバルブランディングを仕掛けるタイミングに入ったと言えます。

組織や事業全体として (担当部門として)、対応する領域や範囲はどのように変わってきているでしょうか。

当社のビジョン「サステナブルなソリューションカンパニー」へ向けて、タイヤを「創って売る」「使う」、タイヤを原材料に「戻す(リサイクル)」というバリューチェーン全体で、脱炭素化と循環型経済の実現に向けて取り組んでいます。それらをまず、モータースポーツタイヤにおいて、いち早く実現していきます。特に、女性や若者のファンも多いフォーミュラ E へ2026年‐2027年からタイヤ供給決定という新たな挑戦に臨むことでサステナブルな技術を磨き、イノベーションを創出し、会社全体においてもサステナブルな経営を加速させていきます。

想定を越える社会や人々の変化に対して、事業として、ブランドとしてどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

事業としては、2030年へ向けて、強靭で変化に動ぜず、チャンスに変えることができるという意味の「レジリエントなエクセレント・カンパニー」へ変革し、変化が常態化する状況においても、常にステークホルダーの皆様に責任が果たせるようになりたいと思っています。ブランドについても、ぶれない軸を持つこと、そして、パッションや挑戦をトリガーにすることが重要です。昨年、当社のモータースポーツ活動60周年を迎えた際に、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動強化プロジェクトを、私の直轄で立ち上げました。その中で、やはり、モータースポーツへの挑戦は当社の原点、ブランディングのコアであり、「自ら極限へ挑戦する」情熱をチームからも感じました。昨年末に、新メッセージとして発表した「Passion to Turn the World(世界を変えていく情熱)」は、ブリヂストンのこれまでも、そしてこれからも変わらないモータースポーツに注ぐ情熱、レースという極限へ挑戦し、イノベーションを加速させていく情熱、仲間と共に持続可能なモビリティ社会を支えていく情熱を表現しました。このメッセージに沿って、新たな「自ら極限へ挑戦する姿」を皆様に示し、共感を頂くことで、当社のブランディングも次のステージへ。一人ひとりの最高を支え続け、モビリティの未来になくてはならない存在となることを目指し、「サステナブルなプレミアム」を構築していきます。

社員の働き方や意識は、どのように変わったと感じているか。ワークライフバランス、効率性やエンゲージメント、社内コミュニケーションといった社内カルチャー、社員の価値観などに、どのような影響があり、それにどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

新たな働き方、リモートワークなどの良いところも認めた上で、現物現場でお客様に寄り添い、チームワークを大事にするという当社のDNA、基本的な価値観を従業員の皆さんに伝え、価値創造にフォーカスしていこうと経営チームで話しています。その一つとして、現物現場で挑戦したいという社員にチャンスを与える「現場100日チャレンジプログラム」を開始し、チャレンジ前と後に、役員全員でプレゼンを聞きます。東南アジアの天然ゴム農園を回って、サステナブルな天然ゴム供給に向けた活動にチャレンジし、事業に貢献している例もあります。

パーパスや経営の理念、ビジョンなどの重要性が論じられていますが、それらを事業活動の中で、どのような形で活かしていらっしゃるでしょうか(実体化に向けてどのような取り組みをされているでしょうか)。

会社として価値を創造し続けていくためには、ブリヂストンの一人一人が、当社で働くことの誇りと自ら挑戦するパッションを持つことが必要です。私は、個々の活動が経営全体の戦略でどこに位置づけられるのかを様々な場で、従業員の皆さんへ繰り返し話します。それが経営トップの仕事であり、パッションを持ち、社員一人ひとりに伝えていくことが重要だと思っています。また、使命である「最高の品質で社会に貢献」やビジョンを具体化した企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」は、価値創造の拠りどころとして活用しています。22年の発表以来、これに沿った、現場改善活動やパートナーとの共創などが生まれており、今後もより具体的な価値創造へ繋げていきます。