
Suntory
急速なグローバル展開を機に始動した「Suntory」ブランディング
サントリーは、2009年以降、次々と海外大手企業を傘下に収めながらグローバル化を急ピッチで推進してきました。その結果、今やグループ社員の過半数が、海外の社員で構成され、国内で築き上げてきた「Suntory」 ブランドの価値をどう世界で共有し、社内で一体感を形成していくのかが大きな課題となりました。一方、国内においても、社名に「Suntory」を含まない企業も多数存在しはじめ、創業時のSuntory「イズム」の共有が課題となってきました。
最初に取り組んだことは、創業以来の価値観を深く理解しなおすことで、従来の理念体系をグローバル共通で理解が得られる「Mission-Vision-Values」として再定義し、「水と生きる」をグローバル共通のプロミスとして位置付けることでした。さらに、単なる理念体系の再定義にとどまらず、サントリー社員一人ひとりが日々実践する「サントリーらしい」考動のあり方として「サントリーグループWay」を定めました。
そして、これらを元に、社内で「Suntoryらしさ」にこだわった多彩な社内浸透活動を推進しています。グローバル研修も積極的に行っており、海外グループ会社のマネージャー向け研修の参加者からは、多くのポジティブな声が寄せられ、サントリーグループに属しているメリットを実感してもらうことができました。さらに、2020年からは「Suntory Group Global Action」を開始、グローバルで同じ時期に「サントリーグループWay」に基づく活動を社員が自主的に、一斉活動することで、理念浸透と一体感の醸成を図っています。
こうした活動は「Suntory」の根底にある「ものづくり精神」にも生かされ、事業活動においてもその精神の具現化を図っています。2017年7月に発売されたジャパニーズクラフトジン「ROKU(ロク)」がその一例です。この商品は、サントリーグループとビーム社のノウハウを集結させ、サントリーの理念を結実させたものとなっています。